レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)

れすとれすれっぐすしょうこうぐん

最終編集日:2023/1/27

概要

レストレスレッグス症候群(RLS)は「むずむず脚症候群」とも呼ばれます。有病率は1~5%で、珍しい病気ではありません。小児から高齢者まで幅広い世代に起こり、女性に多い傾向があります。妊娠中に好発するという報告もあります。

45歳未満の発症では遺伝の関与が考えられ、症状は軽度で済むことが多いようです。一方、45歳以降の発症では他疾患が原因になり、重症化することが多いとされています。

原因

遺伝が関与するもの(1次性RLS)では、近年、発症に関与する遺伝子が発見され、今後、さらなる解明が期待されています。

2次性RLSでは、関節リウマチ、シェーグレン症候群、強皮症などの自己免疫疾患や、鉄欠乏、胃切除後、慢性の肝臓病、糖尿病、腎不全、うつ病、神経疾患(パーキンソン病、多発性硬化症、ニューロパチーなど)など、ほかの病気との関連が指摘されています。

抗うつ薬やドパミン遮断薬など、薬が誘因となるものもあります。

症状

じっとしていられないほどの下肢の深い部分の異常感覚が現れます。むずむずした感じ、虫がうごめく感じ、重だるい、チクチクするなど、さまざまに表現されます。この異常感覚のために、足を動かさずにはいられなくなります。下肢以外に体幹や上肢に症状が広がる場合もあります。異常な感覚はたたく、圧迫する、もむ、歩くなどの刺激で薄れたり、なくなったりします。

症状は夕方以降、また安静時に強くなるのが特徴です。そのため、眠れないなどの睡眠障害を併発することがほとんどです。運動時には症状が軽快します。

検査・診断

訴えをもとに、RLSが疑われたら、国際レストレスレッグス症候群研究グループ(IRLSSG)によるRLS診断基準でさらにくわしい問診を行い、重症度を評価します。

診断基準として、次の5つを満たす必要があるとされています。①下肢の異常感覚があって、足を動かしたい欲求が強い、②横になる・座ることで症状が出現、悪化する、③運動の間は足を動かしたい欲求が薄くなる、④夕方から夜にかけて悪化する、⑤症状は筋肉痛や浮腫、関節炎などが原因ではないこと。

鉄欠乏の有無などをみる血液検査も行われます。また、RLSの80%以上に併発するといわれる周期性四肢運動(睡眠中にピクピクしたりビクッとしたりする筋収縮が頻回に起こる病気)の有無についても調べます。

治療

IRLSSGの評価尺度で軽症、あるいは症状が現れる頻度が週2回程度であれば、非薬物療法を行います。鉄剤の服用、睡眠環境の見直し、誘発因子とされるアルコール・たばこ・カフェインなどを控える、夕方以降にウォーキングやストレッチなどで軽く運動する、下肢のマッサージや温冷シャワー、冷湿布を行うなどがあります。

IRLSSGの評価尺度で重症、あるいは非薬物療法の効果がみられない場合は、薬物療法を行います。脳内の神経伝達を活性化して症状を改善する内服薬や、脳内のドパミンの作用を補うことで症状を改善する貼付薬などが用いられます。

2次性RLSでは、原因疾患の治療も並行して行われます。

セルフケア

療養中

RLSは深刻な事態に陥る病気ではありませんが、慢性的な睡眠不足で昼間の眠気や集中力の低下、イライラ、倦怠感、疲れやすさ、頭痛、肩こりなど、さまざまな不調の原因になります。また、睡眠不足が長期間に及べば、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病のリスクが高くなるとされています。足を動かさずにはいられない異常な感覚がつづくようなら、受診して適切な治療を受けることをおすすめします。

監修

赤坂溜池クリニック 院長

降矢英成

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