胃痛
最終編集日:2024/1/19
概要
腹痛のなかでも左右の肋骨の下部にあたるみぞおち周辺に痛みが起きていることを、一般的に「胃が痛い(胃痛)」と表現します。
胃痛の原因としては、何らかの病気のサイン、食べすぎや飲みすぎなどの物理的な負荷、また、ストレスによる精神的なものまで実にさまざまです。胃は、食べ物を消化するために胃酸を出していますが、胃酸は胃に入ってくる細菌を死滅させてしまうほど強力です。その強い胃酸で胃壁を傷つけてしまわないように、同時に粘液を分泌して胃壁の粘膜を保護しています。
胃の消化活動や胃液・粘液の分泌をコントロールしているのは自律神経です。胃がストレスに影響を受けるといわれるのは、ストレスによって自律神経が乱され、胃液・粘液のバランスが崩れた結果、粘膜への負荷が痛み症状をひき起こしているからです。
受診の目安
救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診
・胃がねじれるように痛む
・歩行が困難なほど痛む
・生の魚介類を食べて2時間ほど経過して、激しい痛みが出た
医療機関を受診
・タール便(黒い便)が出た
・痛み・胸やけ・吐き気が丸1~2日以上改善しない
・痛みが強い
・体重が減少した
・突然の吐血、下血があった
・胃痛と同時に発熱・嘔吐がある
・胸部にも痛みがある
・市販薬を3日程度服用しても改善しない
・決まったタイミング(食後・空腹時など)で胃痛が起きる
様子をみる
・ストレスが軽減したら胃痛も軽減した
・食生活(暴飲暴食をやめたなど)を改めたら改善した
セルフケア
暴飲暴食を避け、過剰なストレスがないかライフスタイルを見直すことも大切です。
それでも胃の痛みがつづく場合は、医療機関への受診をおすすめしますが、自分の痛みがどういうものなのかきちんと伝えることも診断の一助になります。
どのような痛みかを伝える
・キリキリする痛み(鋭い痛み)
・シクシクする痛み(鈍い痛み)
・ズキズキする痛い(脈打つような痛み)
・キューッとする痛み(締め付けられるような痛み)
考えられる病気
監修
鳥居内科クリニック院長
鳥居明