Question

ピロリ菌除菌をしても萎縮性胃炎は治らない? 

萎縮性胃炎の治療で、ピロリ菌の除菌治療を行いました。除菌には成功しましたが、胃の炎症と萎縮は改善するのに時間がかかるとのことで、主治医からは、次は1年後に胃の内視鏡検査を行うと言われました。その間、特に治療はしないとのことですが、このまま経過観察するだけで治るのでしょうか?

男性/50代

2024/07/05

Answer

萎縮性胃炎とは、胃粘膜に持続する炎症が起こっている状態です。「慢性胃炎」と呼ばれることもあります。

一般的に、除菌に成功すると胃潰瘍などにかかる率や再発率はとても低くなり、胃がんのリスクが3分の1に減るといわれています。(なお、ピロリ菌に感染している人は、1,000人に2~3人の割合で胃がんが発生するといわれています)


慢性胃炎は、胃粘膜の萎縮による変化があり、根本的な治療法は未だに確立していません。

症状がない場合には、積極的な治療は行わず、症状がある場合に、その状態に合わせた対処法をとり、年単位で経過を観察していきます。


主治医からは、1年後に胃内視鏡検査を行い、経過観察を行うとの指示があったのですね。ご相談者には胃痛などの自覚症状がほとんどないため、治療を行う必要がないことから、消化器性潰瘍などの所見がないかを1年後に確認するという治療方針だと考えられます。


主治医は標準治療に準じた対応を指示していると考えられますので、その間、胸やけや胃の痛み、胃が重いなどの自覚症状が特になければ、指示通りに様子をみて、何かあれば都度ご相談されることでよいでしょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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慢性胃炎
ピロリ菌
胃がん
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