便秘 <妊娠中>
べんぴ

最終編集日:2022/1/11

概要

妊娠中は胃腸の働きが鈍くなり、排便の頻度が減少したり、間隔が不規則になったりすることで便秘になってしまう、便秘がつづくことがよくあります。

便秘がつづいても胎児に影響はありませんが、妊婦にとっては不快感なものです。十分な水分をとって食事内容に気を配り、軽く運動するなどの生活改善に努めましょう。

原因

妊娠初期の便秘は、ホルモンバランスが変化し胃腸の働きが悪くなることが原因で起こります。また、つわりによって食事内容や時間、量などが偏ることも一因です。

妊娠中期以降は、子宮が大きくなって腸を圧迫することや、おなかが大きくなりからだを動かしにくくなるため運動不足になりがちなこと、さらには腹筋が弱くなることなどによって、便秘になりやすい状態がつづきます。

症状

妊娠前より排便の頻度が減った、排便の間隔が不規則になった、便が硬いなどが便秘の症状です。ただし不快感がなければ、便が毎日出なくても問題はありません。反対に毎日出ていても、すっきりしなければ便秘だといえます。

妊娠でおなかが張っているのか便秘なのかわからないときは、しばらく安静にしてみましょう。それで張りが治まれば大丈夫です。治まらず張ったままなら便秘の可能性があります。

検査・診断

問診と触診によって便秘のタイプや原因を探ります。

治療

水分摂取や食事の工夫、軽い運動を心がけても便秘が改善せず、つらいと感じる場合は、主治医に相談しましょう。妊娠中でも飲める便秘薬を処方してもらうことができます。

セルフケア

予防

食物繊維と水分をきちんととること、軽い運動をすることが便秘を予防、解消します。

●生活習慣の見直し

毎日同じ時間に(できれば朝食後)トイレへ行きましょう。また便を出したくなったときにがまんしないことも大切です。

●食物繊維

便秘対策といえば食物繊維です。野菜全般、きのこ、海藻、豆類、玄米、押し麦などの穀類をできるだけ食事にとりいれましょう。

●水分

むくみが気になる場合でも、塩分を含まない水分ならたっぷりとっても問題ありません。むしろ代謝がアップし、むくみ予防にもなります。水や麦茶を積極的に飲みましょう。

●運動

妊娠中はハードな運動はできませんが、体調がよければストレッチやウォーキングなどでからだを軽く動かしましょう。腸の動きが活発になります。

監修

JR東京総合病院 産婦人科医長

松浦宏美

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