子宮復古不全

しきゅうふっこふぜん

最終編集日:2022/7/26

概要

分娩後、胎児や胎児付属物(胎盤、臍帯など)がなくなった子宮は収縮して、約1カ月で妊娠前の大きさに戻ります。この収縮がみられず、妊娠前の状態になかなか戻らないものを子宮復古不全と呼んでいます。

回復に不可欠な子宮の収縮が不十分であるため止血が十分に行われず、子宮内膜の再生も遅れてしまいます。

原因

子宮復古不全は大きく器質性のものと機能性のものに分けられ、それぞれ次のような原因が挙げられます。


●器質性の子宮復古不全……胎児付属物が子宮内に残っている、悪露が子宮内にたまっていて排出されていない、子宮筋腫、子宮内感染(子宮内膜炎など)など


●機能性の子宮復古不全……羊水過多症や巨大児、多胎妊娠などによる子宮筋の損傷、子宮収縮抑制剤の長期使用、排尿や排便を我慢する、授乳しない、母体疲労など


症状

分娩後の悪露は1カ月程度で治まりますが、1カ月を過ぎても出血や色や臭いのついたおりものがつづく、出血量が減っていかないなどがみられます。

検査・診断

超音波検査によって、子宮の大きさをみます。通常の経過よりも子宮が大きければ、診断がつけられます。あわせて、子宮内に胎児付属物などが残っていないか、悪露がたまっていないか、子宮筋腫の有無なども診断します。

治療

子宮収縮剤を用いて、改善を図ります。子宮内感染がある場合は抗菌薬を投与します。効果がみられない場合には、必要に応じて、子宮内膜のある程度の回復を待ってから、子宮内容清掃術で残った胎児付属物やたまった悪露を排出する、子宮筋腫の治療などを行います。排尿や排便を規則正しく行うための治療も行います。

また、授乳を行うと、吸啜刺激によって子宮の収縮が促されることがあります。


●合併症

子宮内に胎児付属物が残っていると大出血を起こしたり、悪露がたまっていると細菌感染を招きやすくなります。

悪露が治まらず、子宮復古不全を疑ったら、早めに主治医に相談してください。

監修

小山嵩夫クリニック 院長

小山嵩夫

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