歯周病 <妊娠中>

ししゅうびょう・にんしんちゅう

最終編集日:2022/4/20

概要

口のなかには数多くの細菌がいて、プラーク(歯垢:しこう)をつくり出しています。プラークは人の歯に粘着して固まり、歯石となります。

歯周病は、口のなかのこれらの細菌がつくり出す毒素によって、歯肉(歯ぐき)が腫れたり歯を支える骨が溶かされたりする病気です。

歯周病による炎症は、血液によって全身に影響を与えることがわかっており、とくに妊娠している場合は早産や低体重児出産のリスクが高まるといわれているため、注意が必要です。


原因

妊娠中は女性ホルモンの分泌が盛んになります。このホルモンを好む細菌が口内に増加し、歯周病にかかりやすくなります。

妊娠初期は、つわりによる嘔吐で胃酸が口内を酸性にしてしまうこと、つわりによる吐き気で歯みがきがむずかしくなること、女性ホルモンの影響で唾液の分泌が減り、口のなかを清潔に保つ唾液の働きが保たれないことなど、多くの要因が重なって歯周病になりやすい状態になっています。


症状

歯周病になると、歯をみがくと歯肉から血が出る、歯肉がピンク色ではなく赤色に腫れる、口の中がねばつく、などの症状が出ます。初期段階では自覚症状が少ないため、定期的な歯科検診がとても重要です。

検査・診断

歯周病は初期の自覚症状がほとんどないため、歯科の定期検診などで歯周病が見つかることが多いようです。

針状の器具で歯周ポケットの深さを測ったり、プラークの状態を調べたりすることで診断します。


治療

妊娠中は、局所麻酔についてはおおむね問題ありませんが、抗菌薬や痛み止めの薬で使用を避けるべきものがあり、う蝕(むし歯)や歯周病の治療が可能な時期や選択できる治療の種類、方法が限られます。そのため、症状が悪化しないうちに治療を始めることが大切です。

出産後は、歯科医院に行く時間をつくることも大変になることが予想されます。つわりが治まったら、かかりつけの歯科医院や自治体の妊婦歯科健診等を受診し、口内をチェックしてもらいましょう。妊娠中に歯のクリーニングやう蝕、歯周病予防に気を配ることはとても大切なことです。


セルフケア

予防

う蝕や歯周病を防ぐには、まず歯みがきが大切です。つわりによる吐き気で歯ブラシを口に入れるのもつらいときは、ブラシ部分が小さい歯ブラシを使う、数回に分けて歯をみがく、口内洗浄液を利用する、などの工夫をしながら口内を清潔に保ちましょう。

監修

Raffles Medical Clinic Hanoi 婦人科

秋野なな

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