腰痛、背部痛 <妊娠中>ようつう、はいぶつう
最終編集日:2022/1/11
概要
妊娠中の腰や背中の痛みは、多くの人が経験するつらい症状のひとつです。おなかが大きくなるにつれて、体型、姿勢、動作などが変化して、腰や背中にかかる負担が大きくなるのが原因です。妊娠により分泌量が増えるホルモンの働きで、骨盤周辺の関節や靭帯がゆるむことも要因となります。
痛みを軽減するには、日常生活で腰や背中に負担をかけない姿勢を保ち、主治医の指導のもとにストレッチを行うことなども効果的です。
原因
胎児が通りやすいように、産道を広げる女性ホルモンの分泌が増え、少しずつ母体は出産への準備を始めます。その作用で仙腸関節(腰からお尻あたりの関節)や恥骨結合がゆるみます。大きくなったおなかの影響で腰椎(腰のあたりの背骨)や仙腸関節に物理的な負担がかかることや、前屈みや腰をそらすといった姿勢の変化も原因となって、腰や背中に痛みが起こると考えられます。
症状
妊娠中の腰や背中の痛みには悩まされますが、深刻な症状になることは少ないです。
ただし注意が必要なのは、がまんできないほどの背中の痛みがある、足の感覚が鈍い、足に力が入らない、などの症状です。泌尿器科や整形外科などの病気が隠れているケースもあるので、すぐに主治医に相談する必要があります。
セルフケア
予防
妊娠中は、腰や背中にできるだけ負担のかからない姿勢を保つように心がけます。肩と骨盤が一直線になるような姿勢をとると腰にかかる負担が少なくてすみます。また、ゆるんだ骨盤を支えるため、骨盤ベルトが有効な場合があります。
ストレッチも効果的なので、主治医の指導のもとに行うことをおすすめします。
監修
JR東京総合病院 産婦人科医長
松浦宏美
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