全身のほてり・冷え
最終編集日:2024/1/19
概要
全身がほてるという症状は、いつもと違う熱感である「ほてり」が起こった状態で、発熱、疲労や精神的な緊張、ストレス過多などによって現れます。
ほてりのほとんどは、自律神経のバランスが乱れて血管が拡張気味になり、体表面にある血管から盛んに放熱が起こる現象です。女性の更年期障害の症状のひとつでもあります。
一方、冷えは血液の循環が悪いため、血管が収縮して手足などが冷えてしまう状態のことです。気温とは関係がなく、真夏でも冷え症状が出ることがあります。冷えの原因には運動不足、食生活の乱れ、疲労やストレスによる自律神経の乱れなどがあります。
また、ほてりと冷えは、正反対の症状のようにみえますが、同時に起こることもあります。顔や頭、胸の上部がほてる一方で、手足や腰、背中などは冷えるといった例です。女性に起こりやすく、貧血や低血圧、ダイエットなどが原因になっているケースが多くみられます。
長期間こうした症状がつづき改善しない場合は、別の病気が隠れていることがあります。医療機関を受診して診察や検査を受けましょう。
受診の目安
医療機関を受診
・ほてりや冷えが長くつづいている
・貧血症状がある
・血圧が低い
様子をみる
・更年期の女性である(ひどくつらい場合は受診)
・気分転換で症状が改善した
・元気も食欲もある
セルフケア
ほてりや冷えの解消には、疲労や精神的ストレスを解消して、自律神経のバランスを保つよう心がけることが大切です。適度な運動とバランスのとれた食生活、しっかりとした睡眠などを行うことで改善が期待できます。漢方薬を試してみるのもよいでしょう。更年期障害は個人差が大きいので、つらいときは遠慮なく受診しましょう。
考えられる病気
監修
寺下医学事務所
寺下謙三