全身性エリテマトーデス

ぜんしんせいえりてまとーです

最終編集日:2021/12/21

概要

皮膚や内臓の組織、血管などに炎症を起こす自己免疫疾患である膠原病のひとつです。膠原病のなかで、関節リウマチの次に多いのが全身性エリテマトーデスです。

全身性とつく名のとおり、皮膚、粘膜、関節、筋、神経、各臓器など全身のあらゆる部位にさまざまな症状が発生する病気です。

そのため、同じ全身性エリテマトーデスでも発症部位、広がり、重症度などによって、治療法や経過も大きく異なります。関節炎や皮膚炎だけなら、病状のコントロールも比較的容易にでき通常の生活を送れますが、腎臓、心臓、神経、血管などの臓器に障害が及ぶと長期にわたる治療が必要となり、QOL(生活の質)を大きく損なうことになります。

圧倒的に女性に多く発症する病気で、とくに出産可能な年齢に多い傾向があります。

全身性エリテマトーデスは国の難病に指定されているので、医療費の補助対象となります。

原因

原因はわかっていませんが、免疫機能の異常が関係していると考えられています。

判明している発症誘因には、屋外で紫外線を多量に浴びる、ウイルスに感染する、けが、外科手術、妊娠や出産、薬剤などがあります。

症状

発症部位によって症状はさまざまですが、一般に、全身症状、皮膚症状、関節症状が多くみられます。

全身症状には発熱、倦怠感、疲労感、食欲不振などがあります。特徴的な皮膚症状に、蝶が羽を広げたような形の赤い発疹が頬にできる蝶型紅斑(バタフライ・ラッシュ)、丸いディスク状の湿疹、ディスコイド疹などがあります。関節症状では手や指が腫れ、痛みを伴う関節炎が現れます。

ほかにも強い紫外線にあたった後の日光過敏症、口内炎、脱毛などがあります。

腎臓や心臓、肺、消化器などの障害、神経精神症状、血液異常などが現れた場合には生命にかかわるケースもあるので早期の治療が必要です。

検査・診断

問診や視診で特徴的な皮膚や関節の症状を確認します。そのうえで血液検査、尿検査、胸部X線検査などを行います。

治療

おもに副腎皮質ステロイド薬による治療が行われます。重症度によって投与量は大きく異なります。効果がみられない、副作用が激しいといった場合は、免疫抑制剤の投与が行われることもあります。

重症化した場合は副腎皮質ステロイド薬を点滴で多量に投与するステロイドパルス療法が行われます。

セルフケア

病後

以前は予後が悪い病気でしたが、近年では症状のコントロールが可能になり、普通の生活をしながら長期間治療をつづけるケースが増えています。ただし免疫を抑える薬を使うケースも多いため細菌やウイルスに対する抵抗力が落ち、普段は感染しにくい病気に感染しやすくなるリスクもあります。かぜやインフルエンザへの感染対策を行いながら病状をコントロールしていくようにしましょう。

監修

寺下医学事務所 医学博士

寺下謙三

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