マラリア

まらりあ

最終編集日:2023/3/30

概要

マラリアは100カ国以上の熱帯・亜熱帯地域でみられる感染症です。病原体はマラリアの原虫で、熱帯や亜熱帯に生息する「ハマダラカ」の体内にいます。日本人はマラリアに対する免疫がないため、早期に重症化することもあり、注意が必要です。日本では戦後、根絶されましたが、世界的にみると、現在も熱帯・亜熱帯地域に広く蔓延し、年間に約2億人が罹患し、約43万人以上の死者が報告されています。

原因

ハマダラカが人の血を吸うときに、唾液に含まれているマラリアの原虫が人に感染して起こります。人に感染するマラリアは5種類(熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリア、サルマラリア)あり、なかでも危険なのが「熱帯熱マラリア」です。7~14日間の潜伏期間を経て発症し、発症から数日以内に治療を始めないと重症化し、死に至ることもあります。

症状

ハマダラカに刺されてから7~14日間ほどで突然の高熱や激しい悪寒、疲労感などに襲われます。発熱とともに頭痛、顔面紅潮や吐き気、関節痛などを伴います。脳性マラリアなどの合併症を併発すると命にかかわることもあります。また、マラリアの原虫が肝臓に潜むことがあり、マラリア流行地を離れて数カ月してから突然発症するケースもみられます。


発熱、貧血、脾腫(脾臓が肥大)が三大徴候といわれており、神経症状、急性腎不全、肺水腫などを呈することもあります。

検査・診断

指先などから少量の血液を採取して染色、顕微鏡で確認する「血液塗抹標本」による検査が一般的です。マラリアが強く疑われる場合は、ほかの検査法とあわせて行うのが望ましいとされています。また、マラリアの迅速診断キットは流行地域を中心に海外では広く販売されていますが、現在、日本では未承認です。

治療

経口薬の抗マラリア薬が中心です。抗マラリア薬にはいくつか種類があり、またマラリアの種類や合併症の有無によって、どの薬を投与するか慎重に判断されます。また合併症がある場合には、合併症に対する治療も同時に行います。

セルフケア

予防

蚊に刺されないことがもっとも重要です。ハマダラカが活発に活動するのは夕方から明け方なので、流行地域に滞在する間はその時間帯の外出を避けたり、寝るときは蚊帳を使うなどの対策を行いましょう。外出時は肌の露出を最小限にするため長袖、長ズボンがよいでしょう。虫よけ薬はディートやイカリジン、天然植物由来のものなどがあります。

また、流行地域を訪れる際や、マラリア発症時の医療が迅速でない国や地域に滞在する場合は、上記の対策に加え、マラリア予防薬を服用することもできます。予防薬は、国内の場合、医師に処方してもらう必要があります。

監修

鳥居内科クリニック 院長

鳥居明

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