大腸がん

だいちょうがん

最終編集日:2022/1/11

概要

小腸から肛門までをつなぐ大腸にできるがんです。大腸は全体で1.5~2mほどの長さがあり、大きく結腸(盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸)と直腸(直腸S状部、上部直腸、下部直腸)に分けられます。

大腸がんには、腺腫という良性ポリープががん化して発生するものと、大腸の粘膜から直接発生するものがあり、大腸のどこにでもできる可能性があります。男女ともに発症する率は高く、日本人の場合、S状結腸と直腸にできやすいといわれています。

原因

アルコールの過剰摂取や喫煙の習慣がある人などは、大腸がんの発生リスクが高いとされています。食品では、牛や豚、羊などの赤身の肉やベーコン、ハム、ソーセージなどの加工肉をよく食べる人、高脂肪の食事を好み、食物繊維の摂取が少ない人、また、肥満や体脂肪過多、高身長といった身体的特徴のある人のほか、血縁者に同じ病気の人がいる場合も大腸がんにかかりやすいと考えられています。

遺伝性の家族性大腸腺腫症やリンチ症候群、炎症性の潰瘍性大腸炎やクローン病などの大腸の病気をすでに患っている人も、大腸がんを発症しやすいとされています。

症状

大腸がんは、どこにどの程度のがんができているかによって症状が異なりますが、早期の段階では総じて自覚症状がほとんどありません。がんが進行すると血便や下血、下痢と便秘をくり返したり、便が細くなったり、排便後も便がまだ残っているように感じたりします。排便時の出血は痔と思われがちですが、がんによる血便では肛門痛はありません。痔の場合は便の表面にだけ血液がついていることが多いのに対し、大腸がんの場合は便に赤黒い血液が混じっています。そのほか倦怠感や食欲不振、体重減少、貧血といった症状がみられます。

検査・診断

がん検診として行われる便潜血検査では、便に微量な血液が混じっていないかを調べます。

大腸がんの疑いがある場合は、大腸内視鏡検査、直腸診などを行い、がんの発症部位や広がりを調べるために、注腸造影検査、CT検査、MRI検査などを実施します。

超音波(エコー)検査、PET-CTなどの画像検査や、必要に応じて腫瘍の一部を切除する病理検査を行い、腫瘍の種類を特定します。

治療

治療法は、がんの進行具合や全身状態、発生部位や年齢、がん以外の病気の有無などによって決定されます。早期発見でがんが切除できる場合には内視鏡による治療、あるいは手術療法を行います。切除できない場合や転移が見つかったときには、放射線療法や抗がん剤を使った化学療法を行います。

セルフケア

予防

がんの予防には禁煙、節度のある飲酒、バランスのよい食事を心がけることが大切です。食物繊維を多く含んだ野菜や果物を摂取することで、大腸がんの予防効果が期待できます。また、適度な運動をする習慣や、日頃から肥満や体脂肪に気をつけ、適正体重を維持することも効果的です。

大腸がんは50歳くらいから増加しはじめます。早期発見のためにも、40歳以上の人は毎年1回、便潜血検査による大腸がん検診を受けましょう。ほとんどの市区町村では、検診費用の多くを公費で負担しています。検診のお知らせが届いたら、必ず受診するようにしてください。

監修

寺下医学事務所 医学博士

寺下謙三

本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。

この傷病に関連したQ&A

みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。