Question

便潜血検査が陽性。このあとどんな検査を受ける?

便潜血検査で陽性になり、消化器科または胃腸科などに行くようすすめられました。このあと受ける検査のこと、通院や入院の有無などについて教えてください。

男性/40代

2024/06/21

Answer

便潜血検査で陽性の場合、消化器(おもに大腸や痔などを含む肛門周辺)からの出血を意味しているため、通常は大腸内視鏡検査が行われ、肛門、直腸、結腸に異常がないかを確認するのが一般的です。

大腸内視鏡検査では大腸を直接観察して、ポリープなどの所見があれば、その場で切除することが可能です。ポリープは、便潜血で陽性の方に時々みられますが、大きく「腫瘍性ポリープ」と「非腫瘍性ポリープ」に分けられ、そのタイプによっては大きくなることがあります。大きくなると悪性のものに変わることがあるため、小さいうちに切除することが多いです。

また、大腸の内壁の組織を採取して、細胞に異常がないかを調べることができます。検査後は、おなかが張りますが、ガスの排出とともに楽になります。


そのほかの大腸を調べる検査として、大腸の注腸X線検査があり、肛門からバリウムを注入して、撮影をします。内視鏡検査よりも検査自体の苦痛は少ないと思われますが、大腸の内部の状態を直接確認できないため、何らかの所見があった場合は内視鏡検査が実施されます。

検査を受けるときは、検査前に食事制限や下剤を服用するのが一般的です。


どのような検査であっても、からだに負担がかかりますが、その負担を軽くするため、軽い麻酔や安定剤などを使用する場合があります。これらを使うことで比較的楽に検査を受けられます。この点についても、医師からよく説明を受けて、疑問や不安を解消されたうえで検査を受けていただくことが大切です。


検査はいずれも外来で行われます。大きさや状態にもよりますが、仮にポリープがあり、切除する場合でも外来で行われることが多いです。検査後は、しばらく運動や飲酒などの生活上の制限がかかることがありますが、通常は翌日から仕事復帰できることが多いでしょう。大腸のポリープが大きい場合や大腸に疾患がある場合は、入院が必要になる可能性もごくまれにあります。


結果の説明のための受診を除き、所見がなければその後の通院は不要となり、所見があれば一定期間の通院が必要となります。また、医師の判断にもよりますが、年1回または数年に1回、大腸内視鏡検査などで経過をみていくこともあります。


回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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