インフルエンザ
いんふるえんざ

最終編集日:2022/1/11

概要

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによる呼吸器感染症です。典型的な症状として、急激な発熱全身の倦怠感、筋肉痛、のどの痛みなどがあります。一般に生来元気な小児、成人では38℃以上の高熱が3〜4日持続した後、解熱していく経過をたどり、1週間程度で症状が治まります。高齢者では典型的な症状は出現せず、軽いかぜ程度の症状の場合もあります。乳幼児や高齢者、免疫力が低下している人などの場合は重症化しやすく、肺炎や脳症を発症する恐れもあります。インフルエンザウイルスは寒冷乾燥の環境で活発化することから、例年、11月から3月頃に流行し、1月過ぎに感染者数がピークとなる傾向がみられます。

原因

原因となるインフルエンザウイルスには、A型、B型、C型の3つの種類があります。このうち、抗原性を少しずつ変化させながら例年秋から冬に流行するのが、季節性インフルエンザのA型とB型です。また、大きな抗原変異により新型と呼ばれるインフルエンザが出現することがあります。新型インフルエンザは多くの人が抗体を持っていないため、世界中で爆発的に広がることがあります。

感染経路は、感染した人のくしゃみやせきなどによって飛び散った、ウイルスを含む飛沫を鼻や口から吸い込むこと(飛沫感染)です。また、飛沫から水分が蒸発した細かい粒子が空気中を浮遊し、それを吸い込んで感染する空気感染が経路となる場合もあります。

症状

インフルエンザは感染後1〜3日程度の潜伏期間の後に発症します。同じ呼吸器感染症のかぜ症候群と間違われやすいですが、かぜ症候群はゆっくり症状が出てくるのに対しインフルエンザは急激に症状が出現するのが特徴です。突然、高熱が出て全身に倦怠感が現れ、筋肉痛、頭痛嘔吐、下痢、のどの痛みなどが生じます。発熱期間は3〜5日であることが多く、通常38℃以上の高熱が持続した後に解熱していく経緯をたどります。

また、一度熱が下がった後に再び発熱の症状がみられる場合もあります。合併症を引き起こしていることもあるため、医療機関を受診し診断を受けましょう。

検査・診断

鼻の奥やのどを綿棒でぬぐって粘液を採取し、感染の有無を調べます。検査には15~30分で結果が判明する迅速診断キットが用いられ、これによりインフルエンザA型かB型かの判断ができます。ただし、迅速診断キットはインフルエンザウイルスが一定量ないと反応しないため、発熱から12~24時間経過していることが正確な診断の条件になります。また、発症後48時間以内であれば治療に効果的な薬があるため、医療機関の受診は発熱してから12~24時間以降48時間以内に行うことが有効だといえます。重症化し、肺炎を起こしている疑いがある場合には、胸部X線検査(レントゲン)を行います。

治療

対症療法を中心に、必要に応じて薬を服用します。まずは、温かい環境で安静にし、睡眠を十分にとるようにします。高熱がつづくと発汗量が増えるので、脱水症状を起こさないよう、スポーツドリンクや経口補水液などでしっかりと水分をとることが大切です。また、タミフル、リレンザ、イナビルなどの抗インフルエンザ薬を服用するとウイルスの増殖が抑えられるため、発熱期間を1〜2日程度短くすることが可能です。注射薬としてラピアクタがあります。ただし抗インフルエンザ薬は、発熱後48時間以降に服用を開始した場合には十分な効果は期待できません。

セルフケア

予防

インフルエンザはワクチン接種を行うことである程度感染を予防し、また感染した場合にも重症化を防ぐことができます。ワクチン接種は、13歳未満の場合は2回、13歳以上では1回行います。ただしワクチン接種で完全に感染を予防することはできないため、インフルエンザが流行している期間中は、「人混みを避ける」「外出時にはマスクを着用する」「こまめに手洗いやうがいを行う」など、ウイルスを寄せつけない日常生活にも気を配ることが大切です。また、インフルエンザウイルスは寒く乾燥した環境を好むため、室内では加湿器などを用い、温かくして過ごすことも感染予防に有効です。

監修

千葉大学病院 呼吸器内科特任教授

巽浩一郎

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