ロタウイルス感染症

ろたういるすかんせんしょう

最終編集日:2022/3/14

概要

ロタウイルスは急性胃腸炎をひき起こす病原体で、通常は3~5月にかけて流行することが多いです。

生後6カ月〜2歳の乳幼児に多く、5歳までにはほとんどの子どもが1回はかかるといわれます。成人でも感染しますが、無症状や軽症ですむことがほとんどのようです。初めてロタウイルスに感染した乳幼児では強い症状が出ることが多く、下痢、吐き気、嘔吐、食欲不振、発熱などによって脱水症状がひどくなり、入院するケースもあります。

感染症法で五類感染症に定められていて、基幹定点医療機関から毎週患者数が報告されます。


原因

原因はロタウイルスで、主な感染経路は糞口感染です。

ロタウイルスはきわめて感染力が強く、10~100個ほどの非常に少ない数のウイルスで感染が成立します。ロタウイルスは患者の便に大量に含まれているのが特徴です。例えば、乳幼児のおむつを処理した後に手洗いをしても、手や爪にたくさんのウイルスが残っていることがあります。ロタウイルスは便からの直接の感染だけでなく、付着した衣類や環境中でも比較的安定して長く残存するため、汚染された媒介物を触った手からウイルスが口に入って、感染することもあります。


症状

おもな症状は下痢、吐き気、嘔吐、食欲不振、発熱です。いわゆる水下痢(水様便)があるため、脱水症状を起こしやすくなります。

潜伏期間は2〜4日で、順調に回復すれば1週間程度で症状は治まります。まれにけいれん、肝機能異常、急性腎不全、脳症、心筋炎などが起きることがあります。意識の低下やけいれんなどの症状が現れた場合は速やかに医療機関を受診しましょう。


検査・診断

問診や診察所見、周囲での流行状況などから総合的に判断して診断が行われます。おもな症状は下痢、吐き気、嘔吐、食欲不振、発熱です。いわゆる水下痢(水様便)があるため、脱水症状を起こしやすくなります。

潜伏期間は2〜4日で、順調に回復すれば1週間程度で症状は治まります。まれにけいれん、肝機能異常、急性腎不全、脳症、心筋炎などが起きることがあります。意識の低下やけいれんなどの症状が現れた場合は速やかに医療機関を受診しましょう。

原因がロタウイルスであると診断を確定するためには、便を使った迅速診断検査(イムノクロマト法など)が行われます。

治療

現在、ロタウイルスに特異的に効く薬はありません。嘔吐、下痢、食欲不振、発熱などによる脱水を防ぐために、水分補給や栄養補給といった対症療法が治療の中心になります。

経口的に水分、塩分、糖分を補給する経口補液療法は有効ですが、症状がひどい場合には点滴をする場合もあります。

吐き気止めや整腸剤が投与されることもあります。


セルフケア

療養中

脱水にならないようにすることがもっとも大切で、自宅でもできる経口補液療法で水分、塩分、糖分の摂取を心がけましょう。

嘔吐がひどい場合には口から水分や食事をとることが難しいので、医療機関に相談しましょう。また、特に年少児などでは吐しゃ物が気道をふさいで窒息したりすることがないよう注意しましょう。

下痢症状がなかなか治らないことがありますが、通常は年少児に下痢止めは使用しない方がよいとされています。


予防

流行期はとくに、子どもの帰宅時やトイレの後、食事の前などにきちんと手を洗う習慣をつけさせましょう。また手を拭くタオルも感染源になるので、頻繁に替えてください。

大人は感染していても症状が出ない場合があります。料理をする前やトイレの後は手洗いや手指の消毒をしましょう。便座やドアノブ、手すりなども次亜塩素酸ナトリウムや消毒用エタノールで消毒しておくと安心です。

ロタウイルス感染症には予防のためのワクチンがあります。定期接種で、通常は生後2カ月から接種を開始し、複数回の接種を乳児期前半に完了します。


監修

川崎医科大学 小児科学 教授

中野貴司

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