伝染性紅斑

でんせんせいこうはん

最終編集日:2022/1/11

概要

伝染性紅斑は、両頬がりんごのように赤くなることから「リンゴ病」とも呼ばれています。ヒトパルボウイルスB19というウイルスによる感染症で、感染すると4~20日の潜伏期間ののち、両頬に紅斑、手足にレース状の赤い発疹が現れます。発疹が出る前に微熱やかぜのような症状が出る場合もあります。大半は幼児や学童の間に起こる軽症のものですが、妊婦が感染すると胎児に影響が出ることもあります。

原因

ヒトパルボウイルスB19というウイルスにより感染します。感染経路は、主にせきやくしゃみ、鼻水などによる飛沫感染と、感染者が触れたドアノブなどに触れた手で鼻や口を触ることによる接触感染です。

症状

両頬に境界がはっきりとした赤い発疹(紅斑)が現れた後、四肢にもレース状・網目状をした紅斑が出ます。潜伏期間は4~20日程度とされています。

両頬に紅斑が現れる前に、微熱、せき、鼻水などかぜのような症状が出ることも多いですが、これらの症状は治療しなくても自然に改善することがほとんどです。発疹は1週間ほどで自然に消失します。

大人では発疹やかぜ症状に加えて、関節痛などの症状がみられることもあります。また妊婦が感染すると胎児に影響が出ることがあるので、慎重な対応が必要です。

伝染性紅斑は、発疹が現れる前の初期段階がもっとも感染力が強いといわれており、両頬に紅斑が出た時点で、ほぼ感染力は消えているとされています。

検査・診断

伝染性紅斑の特徴的な発疹を確認することで診断します。

感染症法による届け出義務があり、厚生労働省へ届け出る基準は、「左右の頬に紅斑がある」「四肢にレース状の紅斑がある」のどちらも満たすことです。

ただし溶血性貧血などの血液疾患がある患者さんでは汎血球減少を起こすことがあるため、また妊娠初期の妊婦については胎児に影響が出ることがあるため、血液検査が行われます。

治療

治療薬はないため、対症療法として解熱薬や抗ヒスタミン薬などかゆみ止めの薬を用いることもありますが、自然に治癒するケースが大半です。

血液疾患があり、溶血発作や骨髄の無形発作が出た場合は入院治療となります。また妊婦の感染では胎児に影響が出てしまう(胎児水腫、流産など)可能性があるため、産婦人科で注意深く観察する必要があります。

セルフケア

予防

頬に紅斑が現れる前のかぜ症状の段階がもっともウイルス量が多く感染力があるため、予防は困難です。

とくに注意が必要なのは、血液疾患のある人や妊婦(妊娠20週未満)への感染です。伝染性紅斑が周囲で流行している時期は、手洗いなどの感染対策を行い、かぜ症状の人に近づいたり、子どもがたくさんいる場所は避けるようにしましょう。

監修

関東中央病院 皮膚科 部長

鑑慎司

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