子宮頸管炎しきゅうけいかんえん
最終編集日:2022/1/11
概要
子宮頸部とは子宮の入り口のことです。この部位に炎症が起きた状態が子宮頸管炎です。
10~20歳代の若い女性に多く発症します。炎症が広がると子宮内膜炎や骨盤腹膜炎、卵管炎などの病気を併発したり、不妊や早産、産道感染症につながったりします。
原因
クラミジア、淋菌、梅毒、カンジダなどによる性感染症がおもな原因です。ほかには婦人科治療による刺激、ペッサリーなどの腟内に長期間入っている異物、コンドームによるアレルギーなどがあげられます。
症状
おりものの量が増え、うみ状や泡状のおりもの、粘り気のあるおりものが出るようになります。においも通常の少し酸っぱい感じから、腐ったような感じへと変化することがあります。
また不正出血や性交時の出血、下腹部痛、腰痛などの症状も現れます。クラミジアによる子宮頸管炎では、進行すると不妊症につながるケースもみられます。
検査・診断
問診と、内診によるおりものや子宮頸部の診察を行います。
感染症による子宮頸管炎の疑いがある場合は、おりものの顕微鏡検査、細菌培養検査なども行います。
治療
感染性の場合は病原菌が特定できれば、それに応じた抗菌薬が投与されます。
性感染症であれば、パートナーも同時に検査と治療を受けてもらい、炎症が完治するまでは性交を控えるよう指導します。
非感染性の場合は、原因に応じて治療法が変わってきます。刺激などが原因の場合には原因となった化学物質や異物の除去、アレルギー性でも同様に原因物質の除去と回避を行います。加齢が原因の場合はホルモン剤を投与します。
セルフケア
予防
子宮頸管炎は25歳未満の女性に多くみられます。複数のセックスパートナーがいる場合や、無防備な性交をくり返している場合は、とくに発症しやすくなります。デリケートゾーンを清潔に保ち、性交時にはコンドームを使用するなどして原因菌の侵入を防ぐことが大切です。また、ふだんから十分な睡眠と、バランスのよい食事を心がけ、免疫力を高めておくようにしてください。
監修
Raffles Medical Clinic Hanoi 婦人科
秋野なな
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