Question

子宮筋腫の治療法について

婦人科検診で子宮筋腫がみつかりました。外科的な治療を行う場合もあると聞きましたが、どのような治療法があるのかについて教えてください。

女性/40代

2021/12/21

Answer

子宮筋腫は良性の疾患で経過観察が可能な病気です。一般的に子宮筋腫は性成熟期には増大しますが、閉経後には縮小する傾向にあります。そのため、検診で経過観察を行うだけで特別な治療を行わないケースも少なくありません。


治療を行うかどうか、また、どのような治療法を選ぶのかは、子宮筋腫の大きさや自覚症状の有無・程度、挙児希望(赤ちゃんを妊娠・出産したいかどうか)などにより、個別に判断されます。悪性の可能性が否定できないなどの場合には必要に応じて治療が行われます。


治療法は大きく、薬による治療と外科的な手術に分けられます。薬による治療としては、GnRHアゴニストあるいはアンタゴニストと呼ばれる薬を用いた偽閉経療法があります。卵巣の女性ホルモン産生を抑えて筋腫を縮小させるもので、閉経が近い場合や手術を避けたい場合などに行われる治療法です。また、対症療法として、鉄剤、消炎鎮痛剤、低用量ピルなどを用いた治療が行われることがあるほか、子宮内に黄体ホルモンを持続的に放出する装置を挿入する方法などもあります。


手術には、筋腫と子宮そのものを摘出する子宮全摘術と子宮筋腫の部分だけをくり抜く子宮筋腫核出術があり、開腹手術と内視鏡を用いた方法があります。子宮全摘術は妊娠の希望や予定がなく、子宮温存の必要性がない場合に選択され、子宮筋腫核出術は妊娠の希望や予定がある人を対象とすることが多い手術方法です。


ほかにも、子宮動脈の血流を遮断することで子宮筋腫を縮小させる子宮動脈塞栓術やマイクロ波や超音波を用いた方法などがありますが、一部の治療法は保険適用外です。自身の希望に合わせて医療機関でよく相談したうえで選択することをおすすめします。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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