よく眠れない

最終編集日:2024/1/19

概要

就寝しようとベッドに入ってもうまく眠れない、よく眠れないという状態を「睡眠障害」といいます。睡眠障害にはあまり心配する必要のない一過性のものから、からだやこころが異常をきたしたために起こる病的なものまで、さまざまなケースがあります。


●不安や緊張による睡眠障害

環境の変化や昼間に受けたストレスが原因でこころに不安や緊張があるときには、ベッドに入ってもなかなか寝つけない「入眠障害」に陥ることがあります。原因となっている出来事の影響が弱くなれば、自然に眠れるようになります。


●ライフスタイルの変化による睡眠障害

海外から帰国したことによる、いわゆる時差ボケや夜勤などの交替勤務によって、眠りたい時刻に眠れなくなることがあります。これは睡眠リズムが崩れることが原因で、新たな生活リズムにからだが慣れれば解消します。ただし日数が経過しても不眠がつづく場合には医師に相談する必要があります。


うつ病や自律神経失調症による睡眠障害

うつ病や自律神経失調症を発症すると、眠れない、熟睡できないという症状が現れます。とくにうつ病による睡眠障害には早朝に目が覚める、眠りが浅い、悪夢を見るなどの特徴があり、早めに治療を開始する必要があります。


●身体的な疾患による睡眠障害

夜間に悪化する傾向の強い疾患をもっていると、症状の発現が原因で睡眠障害に陥ることがあります。心不全気管支ぜんそくを患っている人に多くみられます。


●アルコールや睡眠薬の影響による睡眠障害

眠るために毎晩アルコールや睡眠薬を摂取していた人がこれらの摂取を急にやめたときに現れる睡眠障害です。入院などでこれらを使用できない環境に置かれた場合などによく起こります。アルコールや睡眠薬は心理的な依存性も高いため、医師の指導のもとに正しく摂取する必要があります。

受診の目安

救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診

・心不全で呼吸が苦しい

・ぜんそくの発作を起こしている

医療機関を受診

・うつ症状がみられる

・眠れない状態が何日もつづいている

・2時や3時の早朝に目が覚める

・眠りが浅く、朝までに何度も目が覚める

様子をみる

・海外から帰国したばかりで時差ボケがある

・交替勤務を始めたなど環境が変化した

・ストレスでこころが緊張状態にある

セルフケア

原因と思われることへの対策を講じても不眠がつづく場合には、早めに医師に相談しましょう。

考えられる病気

監修

赤坂溜池クリニック 院長

降矢英成

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