眼精疲労
がんせいひろう

最終編集日:2022/4/7

概要

目の痛みや、物がかすんで見える、充血といった目の不調に加えて、慢性的な頭痛や肩こりなどの症状があり、休養しても回復しない状態をいいます。休息や睡眠によって回復する疲れ目とは区別されます。

眼精疲労は、パソコンやスマートフォンの普及で増加傾向にあります。長時間のパソコンやスマートフォンの使用による眼精疲労は、適宜休憩をはさみ、目を休ませる時間をつくることが最大の予防です。


原因

眼精疲労の原因は多岐にわたります。パソコンやスマートフォンの長時間の使用、眼鏡やコンタクトレンズの度数が合っていないこと、目や全身の病気などが考えられます。

●考えられる原因

・遠視や近視、乱視といった屈折異常、老視によるもの

・度数の合わない眼鏡やコンタクトレンズの使用

・白内障、緑内障、ドライアイ

・パソコンやスマートフォンの長時間使用/VDT症候群(Visual Display Terminals症候群)

・循環器疾患、う蝕(むし歯)、自律神経失調症など



症状

目の疲れや痛み、物がかすんで見える、目の充血など、疲れ目と同じような症状ですが、眼精疲労の特徴は、睡眠や休息をとってもそれらが軽減されない点です。さらに眼精疲労に伴って頭痛や肩こり、首の痛み、吐き気などの全身症状が現れます。

検査・診断

自覚症状をはじめ、生活習慣や病歴、飲んでいる薬などを問診で聞き取った後、視力検査や眼圧検査などが行われます。


治療

原因によって治療法は異なります。

近視や遠視、乱視といった屈折異常によるものは、度数を調整するなど眼鏡やコンタクトレンズで視力矯正を行います。

パソコンやスマートフォンの長時間使用によるもの目の酷使が原因であれば、適度な休憩を入れることに加え、照明や姿勢を整えるなど、作業環境の改善や生活習慣の改善が必要です。

対症療法としてビタミンB12が配合された点眼薬、漢方の服用といった治療が行われることがあります。


セルフケア

予防

日常生活でパソコンやスマートフォンは手放せませんが、使いすぎに気をつけ、1時間使ったら15分は遠くを見るなどして、目を休ませましょう。

監修

井上眼科病院 院長

井上賢治

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