遠視
えんし

最終編集日:2022/4/7

概要

遠視は、遠くがよく見えるわけではなく、近くのものも、遠くのものも見えにくい状態です。常に水晶体を調節し、ピントを合わせる必要があるため、目が疲れやすくなります。

軽度では見え方にそれほど不便を感じず、眼精疲労などで受診して遠視に気づくケースもあります。多くの場合、眼鏡やコンタクトレンズの使用で症状は改善します。


原因

角膜から網膜までの長さを眼軸長(がんじくちょう)といいますが、この眼軸が短いこと、また水晶体や角膜の屈折力の差が原因といわれています。

症状

おもな症状は、遠くも近くもぼやける、目が疲れやすい、眼精疲労による肩こりや頭痛などです。読書やパソコン作業が苦痛に感じる、集中力に欠けるなどから、遠視に気づくこともあります。

子どもの遠視は気づきにくいですが、学校での視力検査や、集中力がないといった行動から発覚することがあります。


検査・診断

視力検査を行います。

また、目の屈折異常を確認するために、オートレフケラトメーターという機器を使って検査を行います。目の筋肉の緊張を取り除く点眼薬を使って検査を行うこともあります。


治療

遠視は、光を集め、屈折力を強めるように働く凸レンズの眼鏡やコンタクトレンズを使って視力の矯正を行います。

屈折異常の程度によっては、屈折矯正手術を行うこともあります。

小児期では遠視を放置すると、視力の発達に支障をきたし、弱視になることもあります。適切な治療で回復可能なため、早期発見・早期治療が重要です。


セルフケア

予防

目が疲れる、目の奥が痛い、肩こりや頭痛、吐き気などの症状は、遠視の可能性もあります。一度、眼科を受診しましょう。

子どもの遠視は気づきにくいですが、放置すると弱視になることもあります。集中力がない、寄り目になるなどの行動があれば、早めに眼科を受診することが必要です。


監修

井上眼科病院 院長

井上賢治

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