Question

緑内障は目を酷使することで悪化する?

健康診断で眼圧が高く、再検査を受けたところ緑内障の可能性を指摘され、改めて精密検査を受けることになりました。現在パソコンを使ったデータ管理の仕事をしており、日常的に目の疲れや頭痛があります。もし緑内障が確定すれば、このような目を酷使する仕事を続けることで病状が悪化する可能性はあるのでしょうか?

男性/40代

2024/04/29

Answer

緑内障は、早期に発見し、適切な治療を行うことが非常に重要な病気であるため、今の時点で精密検査を受けることは、とてもよい判断をされたと思います。


緑内障が起こる詳しいメカニズムはわかっていませんが、次の4つがリスク要因といわれています。

●眼圧が高い

緑内障の危険因子だと明確にいえるのは眼圧です。眼圧の変動因子は体格、血圧、日内変動、季節変動、体位、運動、喫煙などがあげられます。

●近視

緑内障のうち、原発開放隅角緑内障の患者さんには、強い近視のある人が多くみられることから近視が発症要因のひとつではないかと考えられています。

●加齢

加齢により組織が硬くなり、隅角の線維柱帯が徐々に目詰まりを起こして眼圧が上がってくることがあります。

●血行不良

血流説はまだ医学的に明確になっていることではありませんが、目は多くの酸素を利用する器官であるため、血行不良で供給される酸素が減少することで視神経が障害されてくると考えられています。眼圧を下げる治療を行っても治らない人は、低血圧や貧血などで血行不良を起こしていることが多いといわれています。

なお、緑内障の治療は、完治を目指すというよりは、眼圧を下げて視神経繊維を現状より減らさないことで、悪化を予防することが目的となります。


緑内障の人の日常生活においては、次の点に注意する必要があります。

・首まわりを締めつけるような衣類は避ける

・長時間うつむく姿勢を避ける

・カフェインを過度に摂取しない(コーヒーや紅茶など)

また、イライラや過度な興奮は、緑内障の原因のひとつである眼圧の上昇の可能性がありますので避けた方がよいでしょう。喫煙も血行に悪影響を及ぼすため、喫煙している場合はやめることをおすすめします。そのほか、睡眠不足や疲れ目もできるだけ避けたほうがよいでしょう。


これらに注意しながら、適度な運動で血行不良を改善し、趣味などで上手にストレスを発散すること、そして、精神的にも肉体的にも負担の少ない健康的な生活を目指すことが大事だといわれています。


ご相談者の現在のお仕事が緑内障の症状に直接影響するのかについては判断が難しいですが、目の疲れやストレスが強い場合には、仕事の合間や仕事外の時間に目を休めたり、休日は休養と適度な運動を心がけたりするなど、できる範囲での改善策をとるとよいでしょう。そして受診時に医師に相談することをおすすめします。


次に眼精疲労(疲れ目)のケアを紹介します。

・疲れ目の原因でもっとも多いのが、屈折異常や調節の異常に基づくものです。眼鏡が合わない場合は作り直したり、目の病気が発見されれば治療したりします。パソコンを使用する機会の多い人は、適度な休息を取りながら行うことが非常に大切です。

・十分な睡眠をとる(夜は涙の分泌量が減るため、目に大きな負担がかかります) 

ドライアイだと感じたら、目薬を正しく使う

・目のコリをほぐす(目の上下の骨に沿って、内側から外側に向かって指で優しく押して血行をよくする、蒸しタオルで眼を温める)


回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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