足関節ねんざ
あしかんせつねんざ

最終編集日:2023/5/29

概要

関節に外的な強い力がかかって、ひねる・ねじる・くじくなどを起こしたことにより、靱帯や腱などの軟部組織、軟骨など、関節周囲の組織が損傷した状態で、骨には異常がないものをねんざと呼びます。

どの関節にも起こり、むち打ち症(頸椎ねんざ)、ぎっくり腰(腰椎ねんざ)もねんざという診断がつけられることがあります。

もっとも頻度が高いのが足首(足関節)で、わが国では1日に1万人の受傷者がいるといわれています。そのなかで多くを占めているのが、足首の外側靱帯損傷です。外側靱帯は外くるぶしから前方、下方、後方へと伸びる3本の靱帯があり、それらの靱帯の損傷程度が重症度を分けます。足首の内側の靱帯損傷の頻度は低く、外くるぶしの骨折に合併して発生することが多い外傷です。

原因

スポーツによるものや、生活のなかで、転ぶ、階段を踏み外す、高いところから飛び降りるなどの場面で、足首をひねる・ねじる・くじくことが原因です。

症状

足首のねんざは組織損傷の程度によって、1~3度に分けられます。


●1度……痛み、腫れともに軽度です。靱帯の一部が一時的に伸びている状態です。数日で回復しますが、損傷が残り、再発リスクがある場合もあります。

●2度……靱帯が部分的に断裂されている状態で、足首の腫れ、痛み、内出血(あざ)、歩行困難などが現れます。数週間で軽快しますが、再度ねんざを起こすと重症化リスクが高くなる可能性があります。

●3度……靱帯が完全に断裂した状態で、足首の重度の腫れ、痛み、内出血が起こり、足に体重をかけることができません。回復までに1~2カ月かかります。腱の損傷や、足関節後方の靱帯の損傷を伴うこともあり、剥離骨折を伴うこともあります。

検査・診断

問診で損傷時の状況を聞き、関節を慎重に動かして可動域や、動かしたときの痛みの程度、痛みが起きる方向、腫れや内出血、熱感の様子などを精査します。X線検査で骨折がないことを確認し、超音波(エコー)検査やMRI検査で靱帯の損傷の状態を評価します。

治療

治療には、保存療法と手術があります。

1度、2度のねんざでは、通常、保存療法で回復が見込めます。できるだけ動かさないように、湿布と弾力包帯やサポーターで安静を保ちます。皮下出血や重度の腫れ、強い痛み、歩行困難がみられる場合は、シーネ(患部に添えて使用)やギプスで固定します。同時に、消炎鎮痛薬を内服して症状の軽減を図る場合もあります。シーネやギプスでの固定は1~2週間程度にとどめ、以降はサポーターに切り替えて可動域を広げるため、無理のない程度で動かすようにします。程度が3度で、断裂している靱帯が複数に及び、足関節の不安定性が大きければ、手術が考慮されます。手術は関節鏡で内部を観察し、断裂した靱帯は縫合されます。手術後は3週間のギプス固定後に、サポーターを長期間使用します。靱帯断裂が1~2本で不安定性が軽度であれば、ギプス固定の2~3週後にサポーターに切り替え、2度程度と同様にリハビリを行います。

セルフケア

療養中

●応急処置

ねんざを起こしたら、患部を冷やして安静を保ちます。症状が軽く、動かしても痛みが強くならないようなら様子をみてもよいでしょう。温めるのは避けて、入浴を控えるようにしましょう。症状が強く内出血を起こしている場合は、骨折を否定するためにも、受診することをおすすめします。適切な治療を受けることで、回復も早く、再発や再発時の重症化を防ぐことができます。

監修

東馬込しば整形外科院長

柴伸昌

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