吐き気、嘔吐

概要

だれでも経験したことのある吐き気や嘔吐は、脳のなかの延髄にある中枢の刺激によって起きる防御反応のひとつです。吐き気は嘔吐の前兆であることが多いのですが、突然嘔吐する場合もあります。

なかには慢性病の症状のひとつだったり、重篤な病気が隠れていたりするケースもあり、原因はさまざまです。

●心因性

ストレスが多い現代社会で増加傾向にある過食症や拒食症などは女性に多くみられます。また思春期に自律神経のバランスが乱れて起こる起立性調節障害などもあります。

●妊娠可能な女性や妊娠時

妊娠可能な女性で原因もなく吐き気がつづく場合はつわりが考えられます。妊娠時にも吐き気や嘔吐はよくみられる症状です。

●乳幼児

乳幼児の吐き気や嘔吐には注意が必要です。吐乳であってもお乳を飲みすぎたことによる場合は心配の必要はありませんが、発熱や下痢などを伴う場合は脱水症状に注意をしてかかりつけ医の診察を受ける必要があります。

●消化器の病気

かぜや食中毒で起こる吐き気や嘔吐は、しばらく様子をみて、改善しないようなら医師の診察が必要です。消化器の病気で起こる吐き気や嘔吐は、さまざまなケースが考えられます。発熱や腹痛、下痢などが伴う場合は注意が必要です。便やおならが出なくなる場合は腸閉塞の疑いもあります。

●脳や神経の病気

めまいや頭痛、耳鳴りなどを伴う場合は脳や神経の病気が疑われます。良性発作性頭位性めまい症、メニエール症候群、突発性難聴などが関係するケースもあります。脳腫瘍や髄膜炎の場合は命にかかわるので、すぐに医師の診察が必要です。

受診の目安

セルフケア

吐き気や嘔吐は胃腸以外が原因でも起こります。腐敗臭などいやな臭いを嗅いだとき、変な味を経験したときなどに起こる吐き気や嘔吐は心配はいりません。

そのほかにもかぜや二日酔い、暴飲暴食、めまいなどが原因で起こることもあります。日頃の健康管理に留意しましょう。

考えられる病気

• 脳腫瘍
• 髄膜炎
• 緑内障
• 良性発作性頭位めまい症
• ノロウイルス食中毒
• ウイルス性胃腸炎
• 胃・十二指腸潰瘍
• 胃潰瘍
• 細菌性食中毒
• 腸管出血性大腸菌感染症
• 虫垂炎
• 突発性難聴