子宮頸がん

しきゅうけいがん

最終編集日:2021/12/21

概要

子宮頸がんは子宮の入口部分に発生するがんです。子宮がんは子宮頸がんと子宮体がんに分類され、うち6~7割が子宮頸がんです。近年では20~30歳代の若い女性の発症も多く、30代後半から40代がピークとなっています。

国内では年に約1万人の女性が子宮頸がんに罹患し、約3000人が死亡しています。

原因

子宮頸がんのほとんどはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因です。このウイルスは性的接触によって子宮頸部に感染します。

性交経験のある女性の約8割に感染機会があるといわれていますが、HPVに感染しても約9割の人は免疫力でウイルスを排除することができます。この免疫システムが十分に機能しなかった場合、ウイルスは子宮頸部に異形成という前がん状態をひきおこします。そこから数年以上かけて細胞の異常化が進み、子宮頸がんを発症します。

症状

早期には自覚症状はほとんどありません。子宮頸がん検診で異常がみつかるケースが多いのが現状です。ただ、性行為の際の出血、濃い茶色や膿のようなおりもの、水っぽいおりものがつづく、月経でもないのにおりものに血が混じる、下腹部痛などの症状が現れることもあります。

子宮頸がん
子宮頸がん

検査・診断

子宮の入り口付近の頸部の細胞を採取し、細胞診検査を行います。それで子宮頸がんと診断されたら、内診、CT検査、MRI検査などの画像検査を行い、子宮周辺組織への浸潤(しみ込むように広がる)の度合い、リンパ節やほかの臓器への転移の有無を調べます。これらの結果から進行ステージが判定されます。

治療

手術療法、放射線療法、化学療法から選択されます。複数の治療法を組みあわせて行うこともあります。病気の進行具合、患者さんの年齢や治療後の妊娠希望の有無、基礎疾患などによって、最適な治療法が選択されます。

セルフケア

予防

子宮頸がんは前癌病変といわれる段階で早期に発見、治療できれば治癒率が高く、子宮の温存も可能である一方で、進行すると再発率や死亡率が高くなるがんです。子宮頸がんはHPVワクチンによって予防できます。日本でも思春期の女子には定期接種となっており自己負担なしで接種できます。HPVは性交渉によって感染するため、一度でも性交渉をする前の接種が肝心ですが、性交渉経験後でも効果があるので医師と相談して下さい。また定期接種の対象ではないですが男児の接種できます。

予防接種の有無にかかわらず、一度でも性交渉をしたあとは年に1度くらいの割合で子宮頸がん検診を受けるといいでしょう。

監修

Raffles Medical Clinic Hanoi 婦人科

秋野なな

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