腟がんちつがん
最終編集日:2022/4/11
概要
子宮頸部と外陰部をつなぐ腟にできるがんを腟がんといいます。扁平上皮がんと腺がんの2種類の組織型に分類され、8~9割は扁平上皮がんです。60歳以上の女性に多くみられます。
女性のがんのなかでも非常にめずらしいもので、女性生殖器に発生するがんの1~2%を占めるにすぎません。がんの進行は比較的遅く、一般的には腟周辺にとどまっていますが、肝臓、肺、骨などに転移することもまれにあります。
原因
子宮頸がんと同じで、ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染によって発症します。またペッサリーの長期使用が原因となることもあります。
症状
閉経後の、もしくは月経と関係なく起こる不正出血、おりもの、下腹部痛、性交中の痛み、排尿時の痛み、腟内のしこり、便秘などです。
腟がん
検査・診断
腟のほか、子宮頸部や子宮体部など骨盤内の臓器を調べます。
細胞診の結果でがんの疑いがあった場合は、コルポスコープ診、組織診、内診を行います。がんの広がりを確認する検査として、超音波検査、CT検査、MRI検査なども行われます。
治療
子宮頸がんの治療法に準じて手術療法、放射線療法、抗がん剤による化学療法が行われます。
がんの病期、年齢、全身の状態や、患者さんの病状などを総合的に検討し、治療法が選択されます。
セルフケア
病後
治療後は、経過観察のための定期的な通院が必要です。
転移や再発の恐れもあるので、異変を感じたらすぐに病院を受診しましょう。
監修
Raffles Medical Clinic Hanoi 婦人科
秋野なな
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