外陰がんがいいんがん
最終編集日:2021/12/21
概要
外陰部は女性性器の外側の部分で、恥丘、大陰唇、小陰唇、陰核、外尿道口、腟前庭、会陰などの総称です。この外陰部にできるのが外陰がんで、皮膚がんの一種です。外陰がんのほとんどは大陰唇に発生しますが、小陰唇や陰核に発生するケースもあります。外陰がんは比較的まれながんで、高齢者に多く、50歳代から増え始めて60〜70歳代がもっとも多い年代となります。
原因
ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染や外陰部などに硬い丘疹ができる炎症性疾患が原因と考えられています。妊娠や出産の経験がなく、若い頃に性病にかかった人に発症しやすい傾向があります。また、肥満、高血圧症、糖尿病などを罹患している人に多いともいわれます。
症状
初期症状はほとんどありません。
進行するにしたがって外陰部に腫瘤ができ、かゆみ、痛み、熱をもった感覚、出血、皮膚の一部が白くなる白斑(はくはん)などの症状が現れます。
検査・診断
外陰がんでは問診とともに、視診や触診が早期発見のポイントになります。
さらにコルポスコープという拡大鏡で患部を細かく観察するコルポスコープ診、皮膚組織を採取して行う生検、腫瘍の広がりや転移の有無を調べるCT検査、MRI検査などが行われます。
治療
手術療法が標準治療となっています。外陰部に発生している病変と鼠径リンパ節の切除などが行われます。手術によって外陰部が大きく欠損する場合は、移植による再建が行われることもあります。
患者が高齢で術後の合併症や後遺症が心配される場合や持病がある場合などでは、放射線療法や化学療法が選択されることもあります。
セルフケア
病後
治療後の合併症や再発を早期に発見するために、定期的な診察と検査が必要です。
女性性器の手術後は多くの女性が性生活への不安を感じます。ひとりで悩まず、パートナーや主治医、がん支援センターなどに相談することをおすすめします。
監修
Raffles Medical Clinic Hanoi 婦人科
秋野なな
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