胸の苦しさ
最終編集日:2024/1/19
概要
「胸が苦しい」という症状が起こっても、胸部には、肺、胸膜、心臓、骨、神経、筋肉、食道・胃を含む消化器などさまざまな臓器があるため、原因の特定は簡単ではありません。
肺や胸膜に関係する病気としては胸膜炎や膿胸、気胸などがあり、胸の苦しさを感じるケースで一番緊急性が高いのは心臓や血管に関する異常が起こった場合です。
ほかにも急に激しい運動や労働を行って起こる肋骨骨折や帯状疱疹、悪性腫瘍などでも胸の苦しさを感じることがあります。
最近は心因性の胸の苦しさを訴える人が増えています。検査では異常がみつからないにもかかわらず、ストレスがかかったときに症状が出ます。
受診の目安
救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診
・安静時に経験のない胸の苦しさを感じた
・話をすることができないほどの症状で呼吸困難になっている
・横になると息苦しく座ると楽になる
・顔色が悪く、ぐったりして冷や汗が出ている
医療機関を受診
・短時間で胸の苦しさが消えた
・月に一度ほど同じ症状が起こる
・せきやたん、発熱などがある
様子をみる
・短時間で症状が消え、再発はしていない
・胸の苦しさの原因がわかっている
・睡眠も食事もとれている
セルフケア
どの部分がどのように痛むのか、その痛みはどんなときに起こり、どのくらいつづくのか、また呼吸困難や発熱などほかの症状はあるか、などを確認することが原因の特定につながります。
考えられる病気
監修
千葉大学病院 呼吸器内科 特任教授
巽浩一郎