肋間神経痛
ろっかんしんけいつう

最終編集日:2022/1/11

概要

肋骨に沿って通っている神経を肋間神経といいます。肋間神経痛とは、この神経が何らかの刺激を受け、痛みを感じる症状のことです。姿勢を変えたとき、せきやくしゃみをしたときなどに痛みを伴うほか、ちょっとした力を加えられることで肋骨を骨折する危険性もあり、その際にも痛みが生じます。

原因

原因はさまざまですが、おもに胸椎椎間板ヘルニアや変形性脊椎症など脊髄に要因がある場合と、肋骨骨折など肋骨の負傷が原因で肋間神経が圧迫・刺激されて起こるケースがあります。前かがみで胸郭を圧迫するような姿勢で長い時間過ごすことが多いような場合にも起きてくることがあります。

また帯状疱疹から生じることもあります。この場合、ウイルスの感染により神経痛をひきおこし、ピリッとした痛みを感じます。


肋間神経
肋間神経

症状

大声を出したり、せきや呼吸をしたとき、からだを伸ばしたときなどに、背中から胸にかけて急に電気が流れるような鋭い痛み、もしくはジクジクとした痛みを伴います。時には背中からわき腹、胸の前面やおへその周辺まで痛みが発生することもあります。

痛みはすぐに治まりますがくり返すことも多く、呼吸ができないほどの痛みを感じることもあります。

またほとんどのケースで、両側ではなく、片側だけに症状が現れるのが特徴です。

検査・診断

神経内科や整形外科を受診し、問診、診察、画像検査、血液検査などを通して、対象部位について調べます。肋骨の尾側に沿って圧迫していくと局所的に強い痛みを訴えることでわかる場合があります。

肋間神経痛が疑われる場合は、神経が圧迫されている部位を調査するために、からだの断面図を確認できるMRI検査やCT検査のほか、X線検査など、症状に適した検査を行います。

心筋梗塞や狭心症といった心臓の病気と症状が重なるため、心電図検査や超音波検査を診断に用いることもあります。


治療

おもに薬物療法で対処します。鎮痛薬の処方のほか、神経痛を起こしている箇所に麻酔薬を注入する神経ブロック注射などを行います。

症状によっては根治療法として、手術を検討することもあります。またリハビリテーションやストレッチなどの運動療法が行われることもあります。

帯状疱疹などの感染による肋間神経痛の場合は、抗ウイルス薬などが用いられます。

セルフケア

療養中

対処法としては、前傾姿勢で胸郭を圧迫するような姿勢を避けることが大事で、からだを起こし、胸郭を広げるようにします。ストレッチがもっとも効果的です。背骨や筋肉をゆっくり伸ばすことで、緊張をやわらげます。定期的な運動をして筋肉をつけ、腰への負担を減らすことも大切です。

痛みを抑える方法としては、鍼治療やツボ押しによって、血流をよくしたり、筋肉をほぐしたりする効果が期待できます。

予防

長時間のデスクワークの合間にストレッチなどをするのがおすすめです。脊椎を支える筋肉を鍛えるために、ウォーキングをはじめとした軽い運動をするのも有効です。

監修

昭和大学医学部脳神経外科 名誉教授

藤本司

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