Question

左胸に起こるようになった痛みの原因は?

ここ1カ月くらい、左胸の心臓付近に痛みが起こることがたびたびあります。どのような原因が考えられるでしょうか?

男性/30代

2023/12/27

Answer

胸痛の症状は、緊急性が高いものから低いものまで、様々あります。

緊急性の高いものとして、狭心症心筋梗塞があり、虚血性心疾患と呼ばれる病気です。これは心臓に栄養や酸素を送っている冠状動脈という血管が動脈硬化によって狭くなって血流が減ると、心臓の栄養と酸素を送ることができなくなり、症状が起こってきます。


●狭心症

心臓の筋肉が一時的に酸素欠乏に陥って起こる病気です。心筋への酸素の供給が需要に追いつかなくなったときに起こります。動脈硬化(血管の内腔が狭まり、厚くなった状態)で冠動脈が狭くなっていると、安静時には心筋の酸素の需要と供給のバランスがとれていても、運動や精神的興奮などによって心筋の酸素需要が高まったときに供給が間に合わなくなります。こうして心筋に酸素不足が起こると、前胸部の締めつけられるような痛み(狭心痛)が起こってきます。痛みは通常、数分以内に消えます。狭心症であれば、ニトログリセリン錠を舌の下に入れて溶かすと、発作は落ちつきます。また、狭心症は労作時でなく、安静時に起こることもあります。この種の狭心症(安静時狭心症)は、冠動脈のけいれんによって起こると考えられています。


●心筋梗塞

動脈硬化でもともと狭くなっているところに、粥腫(じゅくしゅ・動脈硬化の初期段階で、血管の壁にできたかゆのように軟らかい腫れもの)内に出血が起こったり、粥腫が破れて血栓(血液が凝固した塊)ができるなどで内腔が閉塞する事態が生じ、血流が一定時間以上途絶えると心筋は虚血状態となります。心筋細胞が壊死(組織が破壊されて死んでしまう状態)に陥ると心筋梗塞が起こってきます。前胸部の激しい痛みが30分以上続き、肩、腕、首へと放散します。糖尿病の患者さんや高齢者では、胸部の痛みを伴わない場合があるので注意が必要です。心筋梗塞ではニトログリセリンは効果を示しません。重症のときは、不整脈、心不全を伴ってショックを起こし、死亡することも多くなります。


次に、緊急性が低いものとして肋間神経痛や心臓神経症などがあります。


●肋間神経痛

肋間神経は、胸髄から出て胸腹部に分布する感覚神経です。はっきりとした原因はわかっていません。肋間神経が脊椎から出るところで骨に触れたりしている場合が多く、神経が圧迫、刺激されて痛みが起こると考えられます。背中から胸にかけてからだの周囲を回るように鋭い痛みが走ります。背部や胸部の一部分にだけ起こることもあります。瞬間的なこともありますが、繰り返すこともあり、からだの動きに誘発されて起こることが多いものです。からだの表面をピピッと走るような痛みがあります。


●心臓神経症(神経循環無力症)

心臓に器質的、機能的な異常がないにもかかわらず、胸痛、動悸、息切れなどの循環器症状を頑固に訴える場合を、心臓神経症または神経循環無力症と呼びます。この際、前記の症状のほかに、めまい、手足のしびれ、疲れやすい、頭痛、不眠、不安など多様な症状を伴うのが通常です。神経症的な素因や無力性体質の人に起こりやすく、狭心症や心筋梗塞などの心臓病、さらに突然死への恐れや不安が中心にあり、心身の過労やストレス、精神的葛藤などをきっかけに発症します。


ご相談者の場合、経過も長くなっているようなので、一度医療機関を受診してみてはいかがでしょうか。かかりつけ医もしくは内科医でよいかと思います。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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