胸に感じる痛みの原因は？

胸の痛みの症状ですが、症状を検討するときに、「乳房の痛み」なのか、乳房ではない「肋骨に囲まれた胸部の内部」の症状なのかによって受診科目が異なるので、症状を明確に区別する必要があります。

乳房の痛みであれば、主に乳腺の変化に伴い、乳房のしこり・痛みの症状が起きることがあります。乳腺は女性ホルモンの影響を受けるので、月経周期に一致している症状の場合は、生理的な症状の範囲であることも多いようです。

胸部内部の痛みの場合、一般的には、主に心臓等の循環器系などの病気を背景にした症状のほか、更年期等で体が変化する時期に症状を自覚することがあります。

具体的には、心臓のほか、肺や気管支等の呼吸器系、肋間神経痛、筋肉や骨などの整形外科系、帯状疱疹の初期症状、ストレスなどによる心因性のもの、一時的な症状で心配がないもの等、痛みの背景には様々なことが考えられます。

緊急性の高い胸の痛みの症状には、突然起こる激痛、症状の悪化、繰り返す症状のほか、吐き気、呼吸が苦しい、動悸、咳、発疹等の症状を伴うとき、痛みが呼吸やからだの位置で強弱する、食事に関係する痛み、体重減少、倦怠感、重苦しい痛みが続いているなどがあります。

このような症状がみられたときは、緊急性が高く、早めの受診が必要とされます。

胸の痛みには考えられる背景が多いので、まずは婦人科か、最寄りの内科を受診してみてはいかがでしょうか。

症状の説明時は、医師に状況をよく理解してもらうために、痛みの症状が「どこの部分に」「いつから」「どんなふうに」「どの程度」「どのくらいの間にどのくらいの時間続くか」「どのような状況で」「症状を軽くまたは悪くするような因子はあるか」「主症状に伴う別の症状があるか」「具体的に心配していること」などを伝えるとよいでしょう。