リンゴ病にはどんな症状がありますか

リンゴ病（伝染性紅斑：でんせんせいこうはん）は例年、春から秋に流行する疾患で、子どもに多くみられます。感染後約1週間で軽いかぜのような症状を示すことがありますが、特徴的な症状である両ほおの境界鮮明な紅斑（皮膚が赤くなること）は感染後10～20日で現われ、続いて腕、脚部にも両側性にレース様の紅斑がみられることがあります。

体幹部（胸腹背部）にまで発疹が現われるケースもあり、発熱は、あっても軽度であることがほとんどです。ほおがほてって、かゆくなることがあり、日光にあたったときやお風呂上がりなどで皮膚があたたまるとかゆみは強くなります。大人の場合は両ほおの紅斑が出ることは少なく、関節痛や関節炎の症状が出ることがあります。

この病気は症状が体に出るころには、他人への感染力はありませんが、妊娠中の方がかかると、胎児の赤血球が壊され流産の原因になることが知られています。ほかに、もともと溶血性貧血という血液の疾患がある人がかかると、貧血発作がおきることもあり注意が必要。ただし、多くの場合、良好な経過で治癒します。