乳房のしこり
最終編集日:2024/1/19
概要
皮膚や皮下組織にできる腫瘤のことを「しこり」といいます。しこりには良性と悪性があり、乳房にできるしこりは多くの女性が経験するものです。しこりができる原因は、その形状や痛みの有無、性質などによってそれぞれ異なります。
ただ、男性でも乳腺が肥大して、乳頭や乳輪の下にしこりができることがあります。これを女性化乳房症といいます。女性ホルモンのエストロゲンが過剰に分泌されることで起こる症状です。しこりが腫れたり、服に乳首(乳頭)がこすれたりして痛みを感じることもあります。
進行して悪化すると、非常に少ないものの、男性乳がんを発症することもあります。男性乳がんの治療は、基本的には女性の乳がんと同じです。
※[女性特有の乳房のしこり]を参照
受診の目安
救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診
・38℃以上の高熱が出て、悪寒や関節痛などの症状がある
・乳房が赤く腫れて強い痛みがある
医療機関を受診
・硬く痛みのないしこりをみつけた
・しこり近くの皮膚がひきつれている
・しこりが腫れて軽い痛みがある
・乳首(乳頭)が服にこすれて痛い
セルフケア
乳がんは女性の病気という先入観を捨て、乳房にしこりがあって、男性でも痛みを感じる場合には、すぐに医療機関で診察や検査を受けることをおすすめします。乳がんは、早期発見で完治するがんの代表でもあります。定期的な検診がとても大切です。
考えられる病気
監修
寺下医学事務所 医学博士
寺下謙三