乳腺症

にゅうせんしょう

最終編集日:2022/3/29

概要

乳腺症は、「乳房に、正常な状態からの逸脱による、しこり、乳頭分泌などを認め、しばしば痛みを伴う状態。腫瘍や炎症によるものは除く」とされています。乳腺は、乳汁をつくる小葉と、乳汁を乳頭まで運ぶ乳管からなり、乳がんや乳腺炎をはじめ、さまざまな病気が発生します。乳腺症は良性の病気で、病気というよりは「状態」を指すといったほうがいいかもしれません。

乳腺症は成熟期の女性によく起こるもので、症状が強い場合に治療を考慮することになります。


原因

はっきりとした原因は明らかになっていません。月経前に症状が強くなること、閉経後に減少することから、女性ホルモンが影響すると考えられています。



症状

乳房のしこり・腫れと痛みがおもな症状です。乳房が張った感じがすることもあります。

痛みは月経前に強くなることが多く、圧痛(押すと痛い)や自発痛(何もしていなくても痛い)が現れます。

また、乳頭分泌がみられることも多く、水のようなものから乳汁様、血が混じるものまで、さまざまです。


検査・診断

問診、視診、触診のほかに、マンモグラフィ、超音波検査、MRI検査が行われます。とくに超音波検査が有用とされています。

乳がんなど、他疾患との鑑別が重要で、画像検査で判断がつきにくい場合には、細い針で細胞を採取して調べる「細胞診」や、細胞診よりも太い針でより多くの細胞を採取して調べる「組織診」が行われることもあります。


治療

乳がんではないと診断がついたら、1年に1度程度の乳房検査で経過観察します。

痛みが強い場合には、まれに消炎鎮痛薬が処方されることもありますが、あまり一般的ではありません。痛みで日常生活に支障をきたすような場合には、抗ゴナドトロピン作用をもつ薬を用いるケースもあります。

乳房の痛みや張りについては、痛みが強くなる時期にゆったりした下着に替えることで症状がやわらぐこともあります。


セルフケア

予防

月経前の乳房の張りや痛みは、生理的なものも含めて多くの女性が経験します。また、乳がんのしこりには通常、圧痛がないことから、乳腺症のものとはおおよその見分けはつくかもしれません。

しかし、症状が月経周期によるものなのか、乳腺症の痛みなのか、しこりが良性か悪性かを自身で判断するのは危険です。痛みがそれほど強くなくても、乳房にしこりを触れたら、必ず乳腺外科で検査を受けるようにしましょう。


監修

Raffles Medical Clinic Hanoi 婦人科

秋野なな

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