汗疹(あせも)

かんしん

最終編集日:2022/4/15

概要

あせもは、専門用語では汗疹(かんしん)といい、汗を排出する汗腺(かんせん)が、あかや汚れで一時的に詰まったり、大量の汗が排出されずに皮膚の内側にたまったりすることで起こります。

汗をかきやすい暑い季節に起こりやすく、子どもに多くみられます。また、高熱を出した場合や高温の環境で作業をする人にも好発します。

原因

夏など、高温多湿な環境で大量の汗をかくことが原因となります。汗を排出する汗腺が詰まり、排出されなかった汗が皮膚内で滞留し、周囲の組織を刺激することで、赤みを帯びたり水疱をもった発疹が生じたりします。

大人の3倍ほどの汗をかく乳幼児や子どもに多くみられるほか、大人でも汗をかきやすい場所での運動や作業をする人や、通気性の悪い服装やギプス・包帯・サポーターなどを着用しているときなどは、あせもを好発します。


症状

あせもの症状は、おもに3つの種類に分けられます。

●水晶様汗疹

肌のもっとも表面にある角層に汗が滞留することによって発生する汗疹です。透明で小さな水疱がポツポツと現れ、かゆみや炎症はほとんどありません。水疱は数日で消えることがほとんどです。新生児など赤ちゃんの顔にできることが多いですが、発熱時などに大人にもできることがあります。

●紅色汗疹

肌の表面に近く角層よりも深い表皮の部分の汗腺が詰まることで起こります。1~2mmほどの赤みを帯びたブツブツした発疹で、多くの人があせもと聞いてイメージするものです。かゆみを生じ、ヒリヒリとする痛みを感じることもあります。かき壊すことで患部が広がり、悪化することもあります。

●深在性汗疹

熱帯地方でみられるあせもで、表皮よりもさらに深い真皮内の汗腺が詰まってできるものです。蒼白色でなだらかに隆起する丘疹が敷石のようにたくさん現れますが、かゆみはほぼ起こりません。汗を出して体温調節することがむずかしい状態なため、高温多湿な環境下に長時間いたりすると、熱中症になる恐れが高まります。


検査・診断

皮膚の見た目や、発症時の状況などから総合的に判断します。

治療

水晶様汗疹は特別な治療は行わず、保湿効果のある外用薬の使用や冷房による環境の調整で自然に症状が落ち着くのを待ちます。普段から汗をかいたらこまめに拭き取るなど、汗をそのままにしないことで再発を防ぎます。

紅色汗疹は、悪化して膿痂疹(のうかしん:皮膚感染症)に発展する可能性があるため、炎症を抑えるステロイドの外用薬が処方されることもあります。かゆみがあまり強くない場合、市販の保湿剤(ローションタイプのものなど)を使って様子をみてもよいでしょう。


セルフケア

予防

●エアコンや衣類で体温調節を図りましょう

・高温多湿の日にはエアコンや除湿器などを使って、温度や湿度を調節する

・通気性や吸水性に優れた服装を心がける

●肌を清潔に保ちましょう

汗をかいたらハンカチやタオルでやさしく拭き取り、こまめにシャワーを浴びる

●肌を健康に保ちましょう

とくに胸の下、太ももの内側、わきの下などの部位は蒸れやすくあせもができやすいため、ボディーパウダーや制汗剤を使用し、適度に乾燥させる


子どもや赤ちゃんは小さくても大人とほぼ同程度の数の汗腺をもっています。しかもバリア機能が弱く、体温調節能力が未熟なため、保護者は子どもや赤ちゃんの温度調節や皮膚の清潔を心がけましょう。


監修

関東中央病院 皮膚科 部長

鑑慎司

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