月経前の不調
最終編集日:2024/1/19
概要
月経が始まる頃になるとイライラして精神的に不安定になったり、下腹部や腰の辺りが重だるくなったりする精神的、身体的な不調を「月経前症候群(PMS)」といいます。月経前症候群は多くの女性が経験するもので、その症状は多岐にわたります。代表的な症状は次のようなものです。
●身体的な症状
下腹部の痛み、下腹部の不快感、腰周辺の重だるさ、全身の重だるさ、乳房の張り、乳房の痛み、頭痛、眠気、むくみ、体重増加など
●精神的な症状
抑うつ感、イライラ感、不安感、緊張感、疲労感、無気力、不眠、判断力の低下など
●自律神経の症状
動悸、吐き気、めまいなど
これらの症状は月経の開始とともに軽快することがほとんどですが、なかには抗精神薬などでの治療が必要になるほど重度の場合もあります。生活に支障をきたすほど症状が重い場合には、婦人科を受診したほうがよいでしょう。
受診の目安
医療機関を受診
・月経前に著しい体調不良があり、通常の生活を送れない
・月経前の情緒不安定が激しく、社会生活に支障をきたす
・月経前の身体的、精神的な不調が重く、寝込んでしまう
様子をみる
・月経前に身体的な不調があったが、安静にしていたら軽快した
・月経前に身体的な不調があったが、軽く運動したら軽快した
・月経前に精神的な不調があったが、軽く運動したら軽快した
・月経前に精神的な不調があったが、気分転換を図ったら軽快した
セルフケア
過度のストレスや不安など心理・精神面の問題を取り除く心がけや、生活習慣を見直すことも大切です。また、原因となる基礎疾患がある場合には、その治療をきちんと受けましょう。月経周期から時期が大体予測ができるので、症状が現れそうな間(数日くらい)は、あらかじめスケジュールに余裕をもたせておくのもよいでしょう。
考えられる病気
監修
小山嵩夫クリニック 院長
小山嵩夫