月経不順

最終編集日:2024/1/19

概要

女性のからだは成熟期を迎えると、約1カ月の周期で排卵と子宮内膜の剥離(はくり)をくり返します。これが月経で、月経の周期が通常よりも短くなったり長くなったりする状態を月経不順といいます。月経不順が起こる原因には次のようなものがあります。


●生活習慣や環境の変化

転勤や転職などで環境が変わった、過度の疲労やストレスを感じている、ダイエットを始めた、などがきっかけで月経不順が起こることがあります。多くの場合はホルモンバランスの乱れが原因です。


●卵巣の病気

多嚢胞性卵巣症候群や早発卵巣不全などの疾患を発症すると、月経不順が起こりやすくなります。男性ホルモンの量が増えて排卵しにくくなったり、卵巣の働きに障害が起きたりすることが原因です。


●ホルモンの異常

脳下垂体に腫瘍ができたり甲状腺機能低下症を発症したりすると、プロラクチンという授乳のためのホルモンが過剰に分泌されることがあります。プロラクチンには卵巣の機能を抑えて排卵させないようにする働きがあるため、月経不順が起こりやすくなります。


●薬剤の影響

うつ病などに処方される精神安定剤や抗がん剤などには卵巣の機能を低下させる作用をもつものがあります。また放射線治療でも卵巣の機能が低下することがあり、これらの治療を受けていると月経不順が起こることがあります。


受診の目安

医療機関を受診

・月経周期が24日以内が2~3周期つづいている

・月経周期が39日以上が2~3周期つづいている

・妊娠していないのに3カ月以上月経がない

・妊娠していないのに母乳が出る

・不正出血(不正性器出血)がある


様子をみる

・一時的に月経周期が乱れたが、正常に戻った

・新しい環境に慣れたら、月経周期が正常に戻った

・ダイエットをやめたら、月経周期が正常に戻った


セルフケア

原因が身近なところに存在していることが多いので、過度のストレスや不安など心理・精神面の問題を取り除くよう心がけたり、過激なダイエットなどの生活習慣を見直したりすることも大切です。

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監修

小山嵩夫クリニック 院長

小山嵩夫

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