首のしこり
最終編集日:2024/1/19
概要
首の付け根や横、後ろなど首のまわりにできるしこりは、ほとんどがリンパ節の腫れで起こる症状です。例えば、かぜ(かぜ症候群)やインフルエンザにかかると、感染の影響でリンパ節が炎症を起こし、腫れてしこりのようになります。かぜなどが治ると炎症がおさまり、しこりもなくなります。
あまり多くはありませんが、がんやがんのリンパ節転移、悪性リンパ腫、白血病などでも首にしこりができることがあります。この場合は専門機関での診療と検査が必要になります。
ほかにも脂肪のかたまりである脂肪腫や粉瘤(アテローム)などの良性のしこりもあります。
受診の目安
救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診
・首のしこりが大きくなって物が飲み込めなくなった
・ふだんどおりに会話ができなくなった
・激痛がある
医療機関を受診
・非常に硬いしこりができた
・年をとって、最近首の横にしこりができた
・首にしこりができて声がかれるようになった
・貧血症状(倦怠感、息切れ、動悸、めまいなど)が出ている
・顔面の表情筋を動かしにくい、味覚や聴覚の異常、涙や唾液が出にくい、などの顔面神経麻痺を示唆する症状がある
様子をみる
・ずっと前からあり、触ると動く小さなしこり
セルフケア
かぜやインフルエンザなどの感染症が原因でしこりができている場合は、その病気が治ればしこりも消えます、まずは病気の治療を進めてください。また粉瘤(アテローム)は炎症を起こさなければ経過観察で大丈夫です。
ただ、痛みのないかたいしこりや、しこりのせいで食べ物が飲み込みにくくなる症状が出た場合は注意が必要です。すぐに医療機関で診察や検査を受けることをおすすめします。
考えられる病気
監修
関東中央病院 皮膚科部長
鑑慎司