伝染性単核球症

でんせんせいたんかくきゅうしょう

最終編集日:2022/3/30

概要

伝染性単核球症は、EBウイルスが主な原因で発症する感染症です。唾液が感染源になるため「キッシングディジーズ(Kissing disease)」とも呼ばれています。

乳幼児期に感染することが多く、その場合ほとんど症状が現れませんが、思春期以降の感染では発熱、のどの痛み、リンパ節の腫れ、皮膚の発疹などの症状がみられます。小児をはじめ10歳代から20歳代までに多くみられる病気です。通常、治療をしなくても2〜4週間で自然に治りますが、抵抗力が低下している人では重篤になる恐れがあります。


原因

伝染性単核球症は、EBウイルスをもつ人とのキスや性交渉などの濃厚接触を行うことで感染し発症します。EBウイルスは、ほとんどの人が一生のうちに一度は感染するウイルスです。感染者に10歳代から20歳代が多いのは、キスや性交渉などの他者との濃厚接触が始まる世代だからではないかと考えられています。

症状

症状の特徴は、発熱、のどの痛み、滲出性扁桃炎(白い苔のついた扁桃炎)、疲労感・倦怠感、寝汗、首やわきの下のリンパ節の腫れなどが長くつづくことです。脾臓が腫れることもあり、このとき脾臓に強い力が加わると脾臓破裂を起こすこともあります。治癒するまでの4週間程度は、激しい運動やスポーツを避ける必要があります。

検査・診断

伝染性単核球症は、血液検査(抗体検査)でEBウイルス感染の有無を調べます。

そして、発熱、のどの痛み、滲出性扁桃炎(白い苔のついた扁桃炎)、疲労感・倦怠感、寝汗、首やわきの下のリンパ節の腫れなどの症状があれば伝染性単核球症と診断されます。


治療

EBウイルスには抗ウイルス薬や抗生物質が効かず、現在、感染を抑える治療法はありません。そのため発熱やのどの痛みなどの諸症状を抑えるための対症療法が行われ、アセトアミノフェン配合の解熱鎮痛薬が処方されることが多いようです。重篤な症状を発症して入院した場合には、ステロイドが使われています。ペニシリン系の抗生剤は皮疹がでることもあります。

セルフケア

予防

EBウイルスは多くの人の体内に存在し、唾液などから排出されるため、予防法はありません。通常、キスなどをとおして感染するので、伝染性単核球症を発症している間は他人との濃厚接触を避けることが必要です。またコップなどの食器、スプーン、フォークなどを共用することで感染することがあるので注意が必要です。

監修

寺下医学事務所 医学博士

寺下謙三

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