悪性リンパ腫
あくせいりんぱしゅ

最終編集日:2022/1/11

概要

血液細胞のなかの白血球の一種であるリンパ球ががん化して増殖し、おもにリンパ組織に腫瘤をつくる病気です。進行するとリンパ節だけでなく全身に広がっていきます。悪性リンパ腫には形態や性質によって多くの種類がありますが、がん細胞の形態や性質からホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の2つに大別されます。日本人ではホジキンリンパ腫は少なく、多くは非ホジキンリンパ腫です。

原因

悪性リンパ腫の原因はよくわかっていませんが、遺伝子の変異によるものや、HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)などのウイルス感染が、一部のリンパ腫の原因になると考えられています。

ほかにもピロリ菌などの細菌、関節リウマチなどの自己免疫疾患、免疫不全をひきおこす薬剤、化学物質との接触などが原因と考えられていますが、明らかにはなっていません。

症状

おもな症状は、首、わき、足の付け根などリンパ節のある部位のしこりや腫れ、圧迫感などです。ほとんど痛みがないのも特徴です。そして、徐々に血液の流れに乗ってリンパ節以外の臓器(骨髄、胃、腸、腎臓、肝臓、脳など)に広がっていき、発熱や体重減少、倦怠感などの全身症状が現れます。

さらに進行すると臓器にできたがんのかたまりによって血流障害や麻痺が起こることもあります。

検査・診断

悪性リンパ腫が疑われる場合には、血液検査や画像検査(X線やCT、MRI)、PET検査を行います。

確定診断には腫瘍の一部をとって調べる生検を行います。生検によって、悪性リンパ腫であるかどうか、どのタイプのリンパ腫なのかがわかります。

進行度や全身状態を調べる検査には、骨髄検査、CT検査やPET検査、消化管内視鏡検査、脳脊髄液検査などが行われます。

診断の際の悪性リンパ腫の進行度はステージで分類され、Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期、Ⅳ期の4つに分類されます。

治療

悪性リンパ腫は進行度、全身状態によって治療方法が異なりますが、抗がん剤を使った化学療法がおもな治療法です。病態や進行度にあわせて放射線療法が併用されることもあります。

治療効果が十分でない場合は、さらに複数の抗がん剤を組み合わせて行う多剤併用療法や分子標的療法、造血幹細胞移植などが行われます。白血病と同様に、治療法は日々進歩しています。

セルフケア

予防

通常は、首、わき、足の付け根などリンパ節のある部位のしこりや腫れに気づいて医療機関を受診し診断されるケースが多くみられます。

ほかのがん同様、特定のセルフケアの方法はありません。バランスのよい食事と適度な運動、規則正しい生活など、健康的な生活スタイルの維持が予防につながります。

監修

寺下医学事務所医学博士

寺下謙三

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