鼻血

概要

鼻のなかには多くの細い血管が走っているため、比較的出血しやすい部位といえます。鼻血のなかで注意が必要なのは以下のようなケースです。

●鼻中隔粘膜からの鼻血

鼻の左右を分けている鼻中隔の鼻の入り口近くは血管が豊富で出血しやすく、鼻中隔彎曲症のほか、指を鼻のなかに入れたりした場合も粘膜が傷つき、容易に出血します。

●鼻骨骨折

転んだり顔をぶつけたりしてけがをした後に鼻から出血した場合には、鼻の骨が折れている可能性があります。早急に医療機関を受診する必要があります。

●代償性月経

女性の場合、月経が始まる頃になっても腟からの出血がなく、代わりに鼻血が出ることがあります。月経不順を治療すれば、鼻血も出なくなる場合がほとんどです。

●血液の病気が隠れている

白血病や血友病、血小板減少性紫斑病、再生不良性貧血などの血液の病気の場合は、くり返す鼻血が症状のひとつとして現れることがあります。

●生活習慣病が隠れている

止血の処置を行ってもなかなか止まらない鼻血をくり返す場合には、動脈硬化や高血圧、肝臓疾患などを発症している可能性があります。

●腫瘍ができている

左右どちらかの鼻孔から出血し、鼻血のほかに血液の混じった鼻水も出るような場合には、鼻腔がんや副鼻腔がんが発生している可能性があります。毎回同じほうの鼻孔から出血する、鼻血や鼻水がしつこくつづく、などの特徴があります。

受診の目安

セルフケア

鼻からの出血が一時的なもので、ほかに目立った症状がみられなければ、心配する必要はありません。

考えられる病気

• 特発性血小板減少性紫斑病
• 白血病
• 高血圧症
• 動脈硬化症
• 再生不良性貧血
• 血友病