鼻中隔弯曲矯正術とは

鼻づまりの原因の１つに鼻中隔彎曲症の合併があり、これを矯正するために行われるのが鼻中隔彎曲矯正術です。

鼻腔内には、外側壁より突出する３つの甲介があります。そのもっとも下にあるものを下鼻甲介といい、最も大きく、粘膜も厚く、豊富な血管、腺があります。鼻中隔彎曲矯正術は、肥厚した下鼻甲介の粘膜を根本的に切除するので、粘膜とともに、知覚神経や鼻汁を分泌する腺・血管も除去され、花粉症のメカニズムをブロックする上では、もっとも効果のある方法といえます。手術後には、切除した粘膜のあとに、薄い萎縮した粘膜が再生してきます。

約100件の手術を検討したところ、鼻づまりの改善効果は90％以上と非常に良かったのに対し、くしゃみ、鼻汁に対する改善効果は50％でした。この手術によって、物理的な鼻づまりの原因は除去され症状は良くなりますが、切除されない鼻粘膜でのアレルギー反応は残ってしまいます。