鼻出血が続く。大きな病気の可能性は？

鼻血は、鼻粘膜が傷つき出血するものがほとんどです。鼻には、鼻中隔の前方に位置するキーセルバッハと呼ばれる、血管が特に多い部位があり、ここが鼻の入口の傷つきやすい部分でもあります。この部位からの鼻血は、圧迫すると10分程度で止まる、心配がいらないものです。

止血方法は、いすに座って頭をややうつむきかげんにするなど、楽な姿勢で安静にして、ネクタイ、ベルトなどからだを締めつけるものを外しましょう。寝ているときはからだを横向きにすることで、鼻血がのどへ流れ込むのを防ぐことができます。もし、口にたまった場合は、吐き出してください。指で血の出ているほうの小鼻（鼻翼）を外側から押さえます。親指と人さし指で小鼻をつまんでもよいです。

鼻粘膜は薄いため、無意識に鼻を触ったり、寝返りなどで鼻に軽く当たる程度の軽い刺激があっても傷ついて出血してしまいます。一度出血すると傷ついた粘膜にかさぶたができますが、触るなどの刺激で、何度も出血を繰り返すことがあります。

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの病気がある場合、鼻の粘膜はより傷つきやすい状態になるため、刺激によってすぐに鼻血が出ることがあります。

長時間、鼻血が止まらないときは、動脈硬化や高血圧が原因となることもあります。

また、もしも頭部の病気がある場合は、症状が進む、強くなる、めまいなどの他の症状も出てくるなど、症状が悪化していくことが一般的です。症状が悪化している場合は、脳神経外科や神経内科など脳神経を専門に診る科でご相談が必要かと思いますが、変化があまりない場合は、耳鼻咽喉科の主治医へ鼻の症状とともにご相談されるとよいでしょう。