舌苔

ぜったい

最終編集日:2022/4/7

概要

舌苔とは、舌の表面に付着している白い苔状のものです。口のなかの上皮から剥がれ落ちたものや、食べ物の残りかすからできています。細菌が潜んでいることもあり、放置すると、口臭や味覚異常、舌炎をひきおこすこともあります。健康な人にもみられ、睡眠不足やストレス、加齢やドライマウスなどで唾液が減ることにより、舌苔が増えることがあります。高齢者の場合は、舌苔の細菌が誤嚥性肺炎の原因になるため、注意が必要です。

原因

舌苔ができる原因は、舌の表面にある乳頭と呼ばれる小さな突起のすきまに剥がれ落ちた口内の細胞や細菌、食べ物のかすがたまることです。舌苔が口のなかの嫌気性菌によって硫化水素に分解され、口臭をひきおこします。嫌気性菌は乾燥を好むため、口のなかが乾くと、舌苔がつきやすくなります。

口内が乾燥する原因には、ストレスや加齢、薬の影響による唾液分泌量の低下、口呼吸、喫煙などがあります。食事で軟らかいものばかり食べたり、舌を動かさないで食事をとったりすることも、舌苔が増える要因となります。

ほかにも、糖尿病、シェーグレン症候群、十二指腸潰瘍などの副症状として生じることもあります。


症状

舌苔は舌の表面に付着し、白色または黄褐色の苔状で、口腔内の皮膚が剥がれ落ちてできた垢(あか)、食べ物の残りかす、唾液の成分、細菌や微生物などがたまり、形成されます。口のなかにいる嫌気性菌が、舌苔のたんぱく質やアミノ酸を分解し、揮発性硫黄化合物という物質をつくり、それが口臭の原因物質となります。嫌気性菌は乾燥を好むため、唾液の量が減る睡眠中は舌苔がつきやすくなります。

通常は無症状ですが、舌苔の量が増えると、口臭だけでなく、味覚障害や舌の接触痛などの舌炎の症状がみられることがあります。


検査・診断

舌苔は健康な人にもみられますが、異常に増えたり、口臭が気になったりする場合は、歯科か口腔外科を受診しましょう。自覚症状などについて問診したうえで、口のなかを直接診て、状態や舌苔がどの程度たまっているかを調べます。

舌苔の多くは、刷掃(さっそう:ブラッシング)で除去できます。しかし、ほかの病気と関連していることがあるので、内科での検査が必要になることもあります。とくに白色でもパン粉のような舌苔は、口腔カンジダ症で生じる偽膜(ぎまく)の可能性があるため、舌苔を採取して鏡検培養を行い、カンジダ菌の有無を確認します。高齢者の場合、誤嚥性肺炎の原因にもなるため、舌苔がみられたら早い段階で受診することが大切です。


治療

舌苔が異常に増えたり、口臭が強くなったりする場合は、舌から舌苔などの汚れをそぎ取る舌洗浄を行うよう、医療機関から指導されます。舌洗浄には、歯ブラシではなく、医療機関の指導のもと、専用の舌ブラシを用います。回数が多すぎても舌の粘膜が傷つき、さらに舌苔が増えるため、通常は1~2日に1回、口臭がいちばん強い起床時に行います。

唾液の量が低下しやすい場合、口内が乾燥して嫌気性菌が活発になって舌苔が増え、誤嚥性肺炎などのリスクが高まります。そのため、ドライマウスの予防として、ストレスや喫煙・飲酒量を減らし、食生活のバランスを保つための生活指導が行われることもあります。

ほかの疾患が原因の場合は、疾患の治療を優先して行います。


セルフケア

予防

舌苔はだれの舌の表面にも少なからず存在しますが、口のなかの環境が悪くなると、すぐ増えてしまいます。口内環境はストレスの影響を受けやすく、ストレスが強まると唾液の量が減り、口内が乾きがちになることで嫌気性菌が活発になります。そのため、規則正しい生活を送り、ストレスや疲れをためないようにすることが大切です。また、丁寧な歯磨きを心がけ、半年に1度は歯科で定期検診を受けて口のなかの状態をチェックするようにしましょう。


監修

新高円寺はっとり歯科医院 院長

服部重信

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