粘液嚢胞
ねんえきのうほう

最終編集日:2022/4/8

概要

口のなかの唾液腺から唾液がうまく排出されず、風船のようにふくらんだり、唾液の出る管が破れて唾液が漏れ出して生じる嚢胞のことです。下唇、口底、舌、頰粘膜によくみられます。また、舌下腺から出た唾液が口底部に滞留してできる嚢胞は、ガマ腫(ラヌーラ)といいます。粘液嚢胞は悪性ではないものの、手術をしないと治りません。


原因

唾液腺につながる管が傷ついたり、詰まったりして、唾液の粘液が粘膜の下にたまることで囊胞ができます。口のなかの粘膜を硬い物、たとえば、歯や歯ブラシ、硬い食べ物などで傷つけることが原因といわれています。ただ、なぜ詰まるのか、なぜ粘膜の下にたまるのかなど、詳しいことは明確になっていません。

症状

とくに痛みなどはなく、軟らかい嚢胞のため、簡単に潰して、なかの液体を放出することができます。ただ、すぐに再発してしまうのもこの疾患の特徴です。悪性ではないものの、手術をしないと治りません。

検査・診断

患部を視診、触診することで診断することができます。

治療

一般に、粘膜を切開して粘液嚢胞を外に出す治療を行います。しかし、再発することが多いため、手術を数回行うこともあります。

セルフケア

病後

手術で嚢胞や唾液腺を切除することで治りますが、再発することがあります。手術をした医療機関で、定期的な診察・検査を忘れずに行ってください。

監修

新高円寺はっとり歯科医院 院長

服部重信

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