乳腺のう胞の原因や、ふだん気をつけるとよいこと
乳がん検診で再検査となり、受診したところ、乳腺のう胞と診断され、経過観察をすることになりました。乳腺のう胞の原因や、今後気をつけたほうがよいことを教えてください。
女性/40代
2024/06/21
乳腺のう胞症とは、乳腺内に液体が袋状に貯まった状態です。これは乳腺の良性の変化で、乳腺症の範囲に含まれます。乳房にできるしこりの多くは乳腺症といわれ、30~50歳までの女性によくみられます。
多くは、両方の乳房の外側上方に境目のはっきりしない硬いしこりができて、指でつまむと痛みがあります。とくに月経の前になると、しこりが大きくなり、月経が終わると、しこりははっきりしなくなり、痛みもとれてきます。
原因としては、女性ホルモンを中心とするホルモンのアンバランスが考えられています。乳腺症から乳がんに移行することはまれなのですが、乳腺の専門外来で経過をみていくと安心です。
多くは年1~2回程度の間隔で視診・触診のあとに超音波検査とマンモグラフィで経過をみていくことが多いです。経過観察中に心配な所見があれば、細い注射の針を刺して細胞の検査をしたり、局所麻酔をして組織の一部をとって調べる検査(生検)などが行われます。
今後気をつけるとよいことは、専門の医療機関で経過をみていくこと(同じ医療機関でみることで、変化がわかりやすいです)、月1回のセルフチェックを行うこと(閉経前は月経終了後1週間くらい、閉経後は日を決めて毎月行います)。乳がんの予防のため、食事はバランスよくとり、脂肪分の多いもの(動物性脂肪)を控えめにして、体重が増えないように気をつける(標準体重を保つ)とよいでしょう。適度な運動や十分な睡眠をとることも大切です。
セルフチェックの方法は、鏡に向かって、乳房がへこんでいるなど変形がないか、左右差はないかを確認しましょう。仰向けになって、外側から内側へ向けて、指の腹を滑らせるようにして、しこりがないかどうか確認してみてください。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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