原発性アルドステロン症

げんぱつせいあるどすてろんしょう

最終編集日:2022/4/6

概要

副腎皮質にできた良性の腫瘍などにより、アルドステロンと呼ばれるホルモンが過剰に分泌され、高血圧の原因となる病気です。アルドステロンは体内のナトリウムとカリウムのバランス調整の役割を担っており、過剰に分泌されると体内に多くのナトリウムがとどまり、二次性高血圧症をひき起こします。この病気を原発性アルドステロン症といいます。一般的な高血圧症にくらべて脳血管疾患や慢性腎臓病が起こる頻度が高いとされており、適切な治療が必要です。

原因

副腎にできた良性の腫瘍や過形成によって、アルドステロンというホルモンが過剰に分泌されることが原因です。また、副腎がんや家族性高アルドステロン症も原因になることがあります。

症状

高血圧以外には特異的な症状がないことも多いです。アルドステロンの過剰分泌により、ナトリウムや水が体内にたまりますが、むくみは生じにくいとされています。また高血圧による頭痛、低カリウム血症による夜間尿、手足に力が入りにくい、疲れやすい、尿量が多いといった症状があります。高血圧をきっかけに受診した結果、原発性アルドステロン症が見つかることがあります。

高血圧自体は痛みなどの自覚症状がありませんが、血圧が高い状態がつづくと脳や心臓などに負担がかかるため、アルドステロン症と診断されたら、きちんと治療を行う必要があります。


検査・診断

原発性アルドステロン症では、約50%に低カリウム血症を伴うため、高血圧と低カリウム血症を認めるようなら、原発性アルドステロン症を疑います。

問診、血液検査、副腎静脈サンプリング検査のほか、内分泌負荷試験、CT検査、MRI検査などを行い診断します。


治療

原発性アルドステロン症には、摘出手術とアルドステロン拮抗薬による薬物療法(薬による治療)があります。

副腎静脈サンプリング検査で、片側の副腎からのアルドステロンの過剰分泌が原因であることが判明した場合、手術で摘出する選択肢があります。副腎腺腫は手術で完治を期待できる場合もあります。

薬物療法では、おもに高血圧の治療薬を用います。原発性アルドステロン症のうち、副腎過形成の人や、副腎腺腫で手術を希望しない場合はアルドステロン拮抗薬で治療します。


セルフケア

療養中

原発性アルドステロン症と診断され、治療法を考えたとき、薬物療法か手術か選択に迷うことがあると思います。副腎は左右に1つずつ計2つあり、1つあれば必要なホルモンをつくることが可能です。片側の副腎からのアルドステロンの過剰分泌が原因である場合、手術で切除することにより完治が望めます。

●薬物療法

メリット:手術によるからだの負担がない、入院の必要がない

デメリット:薬を飲みつづけなければならない、効果が十分に現れないことがある

●手術

メリット:完治が期待できる、血圧の薬の減量ができる、薬をやめられる場合もある

デメリット:1週間程度の入院が必要、おなかに傷ができる

治療法は、年齢、からだの状態、持病の有無、そして本人の希望によって決定されます。それぞれのメリットとデメリットを参考に決めるのがよいでしょう。



監修

医療法人青泉会下北沢病院 糖尿病センター長

富田益臣

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