新型コロナの後遺症 ~気になる症状と治療~
最終編集日:2022/6/2
当院ではコロナ下の当初から、軽症から重症までの患者さんを担う病院として診療を行っています。その中で、後遺症の患者さんの受け皿がないことに気づき、1カ所で病後も診られる医療機関の必要性を考え「新型コロナウイルス後遺症外来」を2021年6月に開設しました。後遺症の患者さんは第1波のころから来院がありましたが、目立ってきたのは、α(アルファ)株が増え出した第4波(2021年2~4月)のころからだと思います。
後遺症の特徴としては、複数の症状が長く続くことで、多いのが倦怠感です。その中でも多いのが、運動倦怠感といって、何らかの運動や仕事・作業をした後、数時間後から数日後にぶり返すように倦怠感が襲ってきて、寝込んでしまうものです。そのほか、集中力や記銘力の低下、ブレインフォグといわれるものや味覚と嗅覚の障害です。老若男女すべての人が後遺症になり得ますが、女性に多いという傾向はあります。一般的には高齢者が多いとの情報もありますが、当院の場合は30~50代が多い印象です。
コロナの後遺症については、確立された治療法はまだないのが現状です。また、患者さんやかかりつけ医も、新型コロナにかかってから続く不調をコロナの後遺症と決めつけてしまうこともあるのですが、調べてみると他の病気が見つかることもあります。そのため、後遺症か他の病気かの診断をつけることが重要です。他の病気であればその治療をし、コロナの後遺症と診断がつけば、対症療法を行ったり、亜鉛不足の場合にはその補充をします。嗅覚障害の場合にもこれに応じた治療を行います。
後遺症はゆっくりではありますが、時間の経過で症状がよくなることも多く、あまり悲観的にならないことも大切です。ただ、症状が強い場合は医療機関を受診し、適切な処置を受けたり、他の病気が隠れていないかを調べることをおすすめします。
※2022年6月1日時点の内容です。
監修
北野病院 呼吸器内科・感染症科
丸毛 聡