新型コロナウイルスに感染。忌避薬は？

新型コロナウイルスが疑われる場合に飲んではいけない解熱剤は確認されていません（2021年1月12日時点）。

現在、新型コロナウイルス感染において解熱剤を服用することで症状が悪化することを示す科学的根拠を持った情報はありません。解熱剤以外の薬も同様です。

なお、解熱剤のイブプロフェンで新型コロナウイルス感染の症状が悪化するという一部報道についても、厚生労働省は『新型コロナウイルス感染時にイブプロフェンの服用により新型コロナウイルス感染症が悪化することを示す科学的な根拠は得られていない』との見解を示しています。また、WHOやアメリカ食品医薬品局（FDA）なども同様の見解を発表しています。

インフルエンザに感染した際には、ジクロフェナクナトリウム（ボルタレンなど）、メフェナム酸（ポンタールなど）、サリチル酸系製剤（アスピリン、バファリン、PL顆粒など）などの解熱剤を服用すると、インフルエンザ脳炎・脳症を悪化させる恐れがあるので処方しないことが原則となっています。また、NSAIDs（ロキソニンなど）やイブプロフェン（ブルフェンなど）も、小児への投与は控えられています。そのことから、発熱に対してはアセトアミノフェン（カロナールなど）の処方が推奨されています。インフルエンザの際に処方される解熱剤は、大人も小児と同様に、アセトアミノフェン（カロナールなど）が一般的です。

いずれにしても、発熱などの症状がある場合は、医師や薬剤師に相談して適切な処方を受けることが重要です。

市販の薬を服用する場合は、必ず薬剤師に相談することをおすすめします。