Question

新型コロナの感染者もワクチン接種すべき?

夫が新型コロナウイルスに感染しましたが、幸いごく軽症で済みました。夫は罹患によって抗体がついたのかと思いますが、今後の新型コロナワクチン接種についてはどうすべきでしょうか?

女性/50代

2022/02/19

Answer

新型コロナウイルスに感染した人が、体調が回復して接種を希望する際には、その治療内容や感染からの期間にかかわらず、新型コロナワクチンを接種することができます。新型コロナウイルスに一度感染しても、再度感染する可能性があることと、自然に感染するよりもワクチン接種のほうが新型コロナウイルスに対する血中の抗体の値が高くなることが報告されているからです。


ワクチン接種により、発熱などの全身性の副反応や、接種部位の痛みなどの局所の副反応が、感染歴のない人と比べると高い割合で発現するという報告もあるなかで、むしろ接種を推奨する国もあります。


米国CDCは、感染者がモノクローナル抗体、または回復期血漿による治療を受けた場合の、ワクチンの有効性と安全性に関するデータはないとしたうえで、治療後90日以内の再感染はまれであることから、ワクチンの接種は治療から90日間空けることを推奨しています。しかし、本人が速やかにワクチン接種を希望する場合は、必ずしも90日間空ける必要はなく、本人が治療内容を記憶していない場合でも、治療から 90 日間経過していない段階での接種が可能です。


また、新型コロナウイルス再感染のリスクは感染後の最初の数カ月では低く、免疫力の低下により時間とともに増加する可能性があることが示唆されており、新型コロナウイルス感染症に最近罹患した人は、必要に応じてワクチン接種を一時的に遅らせることも選択できるとしています。

新型コロナウイルスに感染した人にみられる中和抗体価は、重症度に応じて違いがあり、軽症者は重症者に比べて低いことが報告されています。ワクチン接種前では、数種の変異株に対する中和活性の低下がみられたものの、ワクチン1回接種後に従来株と同等の中和活性が獲得されたことも報告されていることから、変異株が出現している現状では、症状の程度にかかわらず、回復後の早期の接種が望まれています。

※2022年2月10日時点の内容です。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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