自律訓練法でストレス緩和 ~眠れない日もおすすめ 

最終編集日:2023/8/24

自律訓練法とは、自分で暗示をかけて筋肉の緊張を解きほぐし、心身をリラックス状態に導く療法です。疲労、ストレス、不眠、不安、緊張などの軽減・緩和に効果があります。眠れないときなどに行うのもおすすめです。


●セルフ・リラクゼーション法としての自律訓練法

自律訓練法は、心身症や神経症などの治療に用いられるほか、手軽に誰でも行えるセルフ・リラクゼーション法としても普及しています。その方法は7つの公式(背景公式から第7公式まで)から成り立っています。

セルフ・リラクゼーション法として活用する場合は最初の3つ(背景公式から第2公式まで)を行うのがおすすめです。それだけでも十分なリラックス効果が得られます。最初は暗示がうまくいかず、リラックスした感覚もわかりづらいかもしれませんが、1日2〜3回、5分程度を目安に毎日コツコツ行うことで実感できるようになるでしょう。


●3つの公式を行って心身をリラックスさせる

からだを締め付けない服装になります(時計やベルト、眼鏡なども外す)。静かな場所で背もたれのある椅子に座る、または仰向けに寝た姿勢で行います。終了後にすぐ立ち上がると、ふらついたり脱力感が残ったりすることがあるので消去動作を必ず行いましょう。


〈背景公式〉

目を閉じてからだの力を抜いて深呼吸し「気持ちが落ち着いている」と心の中でゆっくり繰り返す。


〈第1公式(両腕・両足に重さを感じる)〉

利き腕に意識を向け、「右手(左手)がとても重たい」と心の中でゆっくり繰り返す。逆の腕も同様に行う。次に足に意識を向け「右足(左足)がとても重たい」と心の中でゆっくり繰り返す。逆の足も同様に。


〈第2公式(両腕・両足に温かさを感じる)〉

利き腕に意識を向け「右手(左手)がとても温かい」と心の中でゆっくり繰り返す。逆の腕も同様に行う。次に足に意識を向け「右足(左足)がとても温かい」と心の中でゆっくり繰り返す。逆の足も同様に。


〈消去動作〉

ゆっくり目を開け、両手を前に出してグーの形を作り、勢いよくパーの形に開く。グー、パーを何度か繰り返す。大きく背伸びをしたり、深呼吸を行う。


※第3〜6公式は心臓や呼吸などに意識を向けるため、専門家の指導のもとで行うことが適切であるため、ここでは割愛します。

監修

赤坂溜池クリニック 院長

降矢英成

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